短歌 26

 

お兄さん一人暮らしの部屋のなかがわずかに見える朝の鉢あい

 

 

凍りつく会議の卓で溶けてゆくそれぞれの時をかけて氷は

 

 

カラスらに包まれながらこの街に新しくできたLABIに行こうよ

 

 

手作りのリズム叩いて陽を避けて夏よわたしの二十歳を祝え

 

 

地球儀をたくさん積んだ飛行機が地球儀を落とす火の原っぱに

 

 

スカートに花を集めて姉ちゃんは花のそばから立ち上がれない