短歌 3

 

あなたに会いに来るまでに捕まえた二匹のポケモンのはなしをする

 

 

また奇形、朔日の夜に埋めるとき冷たく眠る父や兄たち

 

 

神さまが僕らの席を指定してとても長い映画が始まる

 

 

星空が壊れてしまうよお父さんプラネタリウムを投げつけないで

 

 

梅雨の朝 それでも蝶の生涯で一度っきりの羽化のはばたき

 

 

チョコパイをひとつ掴んで脱衣所で隠れて食べる 脱衣しながら

 

 

春の昼 するべきことをしたあとでこの世にとどまるのはもったいない