北海道コンサドーレ札幌、2019年

 

 北海道コンサドーレ札幌の2019年シーズンが終わった。今日はその振りかえりです。

 

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 まずは成績を見てみよう。最終結果はこんな感じ。順位、勝ち点ともに去年を上回れず、最終的には半分より下の順位でシーズンを終えることになった。目標としていたACL出場権は、争うことすらできていないというのが正直なところである。

 去年は達成できたシーズン勝ち越し(負けた数より多く勝つ!)も最後のところでつかみ取れなかった。しかし、ルヴァンカップではクラブ史上初の決勝戦に進出し、延長戦合わせて120分戦ったところまでで同点。優勝カップに手が届きそうなところまでいった。

 地味だけど、得失点差+5で終われたのも重要な良いところだと思う。J1のシーズンを得失点差プラスで終えることができたのは、おそらくクラブの歴史上(去年は順位こそ4位だったのだけど得失点差は±0だった)はじめてのことだろう。

 

 去年と比べてどちらが良いシーズンだったか比べるのはなかなか難しいが、すくなくとも順位(4位→10位)だけ見たときほど、去年より大幅に後退した、という印象はないのではないか。さらにもうすこし長い目でクラブの歴史を振り返るなら、J1に3年連続で、しかも残留争いにほとんどまったく加わることなく残留を決めたというのはおおきな快挙だと言えるでしょう。

 

 では内容はどうだったでしょうか。主力メンバーは去年とあまり変わらず、都倉選手や三好選手、宮吉選手、(+駒井選手)の離脱、アンデルソン・ロペス選手、鈴木選手、ルーカス選手、(+白井選手)の加入と、サブウェポンにすこし変動があったのみ。面子だけ見ると明確にプラスとマイナスともつかない。チームとしての戦いかたにもそこまでおおきな変化はなかった。

 いちおう、戦術的な意思統一、ゲームの各局面でのそれぞれの役割や動きみたいなのは再現性のある形が作れるようにはなってきている気がするが、それが相手に有効かどうかは、そのときの力量差やコンディションによる、という感じ。

 

 ただ、サブウェポンのなかでいうと、アンデルソン・ロペス選手は印象こそ強かったものの、成績に直結するような活躍はすくなく、勝負強いゴールを決めまくってひたすらに勝ち点に貢献し続けていた都倉選手と比べるとすこし見劣りがして、4位→10位の変動の大きな部分はそこに帰せれるかもしれない。

 

 また長い目で、今度は未来を見るのなら、北海道コンサドーレというクラブはいま、とりあえずなにか一つのタイトルを獲得し、クラブとしての格をひとつ上げようとしているプロジェクトの途中なのだと思う。勝負の年はまだすこし先で、いまは種まきの時期にあたる。そして今年は横浜Fマリノスという、おなじく長い種まきの期間を経たクラブが優勝したシーズンでもあった。

 

 あんなふうになれたらいいなと思いつつ、そんなに驚くような動きはないとは思うけれど、それでもわくわくしながら、毎日刻々と動く冬の移籍市場を見ていきたいなと思います。