2022-09-21 短歌 48 6月に誕生日がありどの年齢(とし)も最後に過ごす季節は春だ まぼろしの僕の息子が会いに来る湯気の立つ童貞クリスマス 根腐れをおこしてるけどサボテンは好きだよ寮の相部屋の窓 取り壊しのために退去が決まり 秋 虚無ほど柔らかいものはない 「ひどいことするのやめないで」と食べもしない料理作れば思う土曜日 団地から桃の匂いの夕暮れを取り上げたいと僕らは思う 歳をとり夢見のない夜も多くなりいまでもたまに深酒をする