短歌 44

 

占いのあとに握手をねだられてやだよ占い師の冷たい手

 

 

叶わなかった愛はなかったことになりゴミ収集車で夜をまわった

 

 

火葬場のピアノの中にはたくさんの子供が隠れている僕も含めて

 

 

眼鏡には無数の傷がありいまは朝まで読みふけるWikipedia

 

 

ひよこたち逃げきってくれとリモコンを握る両手の祈りのかたち

 

 

友達も殺せよ僕ら目を焼かれナワバリバトルの赤黒黄色

 

 

風が吹けばゆれちゃうものを身につけて手はつながずにあなたと歩く

 

 

てか鬱病 ひとにやさしくしたいのに酒と氷が減ってくだけだ