2024-06-04 短歌 86 仏壇に一日ゆれるガーベラの自分のためには何もできない いつまでもあなたといたい 巻貝の喰われたあとに残る暗やみ 昼過ぎの地震が起きた店内の賢い子から黙りはじめる 掲載を待つ冬でした レシートを貼り付けるだけの日記も途切れ 図書館に止まり木多くわれらみな渡りの季節を待つ渡り鳥 おちついた冷たさだった 過呼吸を私に起こした朝の空気の 痛車ああ貧乏草が根を張ったバイパス沿いの暮らしに光る