短歌 85

 

ささくれを指でちぎって痛みから解放される朝餉の卓だ

 

 

待ち合わせアルタに遅れてくる君の帽子のせいでうつむく頭

 

 

金曜日銭湯帰りに手を叩く やりたいことをほどよい加減で

 

 

スケートを…尻の破れた僕だけどスケートをしよう若者たちと

 

 

腕時計朝日に掃除し若い君朝の勃起を長引かせてた

 

 

魚食うお前は若く透明な鱗を頬にくっつけながら

 

 

あかねさす太陽系の亡ぶ日にうすめて汁まで飲むカップ