短歌 68

 

野球との別れは近く 冷蔵庫臭いアイスを匙で溶かした

 

 

雨降りに置き傘探してああ君は映画の中の人生 生きる

 

 

クレープ代にはその価値がありこれが男の子のする照れというもの

 

 

あたらしい父さんもまたべちょべちょの焼きそばを作る才能はあり

 

 

おなじ町で引っ越す 恋とはスポンジの柔らかい面で落とす汚れか

 

 

はつなつのきみはレンズを選んでるうまくならない写真のために

 

 

打ち上げた球きらめいてそのあとは勝っても負けても日曜補講