2021-10-13 短歌 39 洋梨のような留学初期の日々 ひとつかみにして語れるほどに はじめての鶴を折りあげこの国はコンパクトだよと教えてもらう 風の吹く橋の上では持っているものを離してみたくなっちゃう うつくしいものをかさ増しして横にひろがっていくせつなき帝都 直訳すれば「幸せ」になる居酒屋でタクシーを待てばなかなか来ない 友達も恋人もいるこの街にずっといる 出る必要もなく この先の車線減少に備えてスピードを落とす僕の人生