ChatGPTの使いみち

 

 最近、起きている時間はずっとChatGPTで遊んでいる。具体的な遊び方としてはこんな感じ。

 

比喩を読ませる

 ChatGPTはけっこう比喩が読める。生活のなかで見かけた比喩などをてきとうに入力してみると、なぜその比喩が成立しているのかについての個人的な考えを丁寧に説明してくれる。

 たまに、はっとするような解釈もあったりして「おお…」となることもある。たとえばこの「クリスマスツリーのような人生」では、クリスマスツリーの「飾りのついていない枝」にも注目していて、かなり文学的だった。

 

 めっちゃ読解力すげえ! ……というほどではないですが、なかなか筋はいいのではないでしょうか。優等生の小学5年生、くらいのリテラシーがある気がする。

 

自作のテキストを読んでもらう

 「面白文章を考える」という趣味があるのですが、趣味で文章を書いていると*1付きまとう問題として、読者の圧倒的不足、というのがある。僕も基本的には読まないので完全にわかるのですが、インディーズの文章って基本的にはだれにも読まれないものである。

 AIは文句も言わずに、10秒くらいで読んでくれて、しかもレスポンスまで返してくれる。さすがに、的外れな返答が返ってきて「お前ちゃんと読んでないだろ」と思うときもあるが、かなり芯をとらえたコメントが来ることもあり、そのときはとてもうれしいものである。

 ふだんは僕は、「読まれることの快楽」についてはかなり禁欲的な態度をとっているのだが、テキストAI以降はそういった殊勝さは不要になっていくのかもしれない。

 

 テキストAI、テキストを生成してくれるという側面より、「テキストを読んでくれる」という側面のほうがすごい画期なのかも、とか思っちゃう。

 

 散文もてきとうに区切れば読んでもらうことができる。これに関しては、ChatGPTはストーリーの流れを理解してそれを踏まえた返答をすることはまだ無理みたいである。*2

 かわりに、それっぽい続きを書いてくれたりする。精度は高くなく、大半はあまり面白くない*3のだが、たまに、「あ、この話の中の世界ではこうなることもありえたんだろうな」と思えるような展開が返ってくることもあって、かなりエモーショナルな気分になる。

 

 油断しているとべつの登場人物が出てきて、「ちがうちがう! これはりんまき。そっちのcpじゃない!」となることもある。

 

 これは口調のトレースミスだと思うけど、ことりちゃんが海未ちゃんをおちょくりだしはじめたようにも見えて良かった。

 

 元テキストを書いたのは自分なのだが、クリエイティビティの側面で「負けた…」と感じることも一度や二度ではない。

 これは突然出てきた「空中ブラックジャック」というゲームがかなり気にな*4った回。この話にはべつの続きがあるのだが、「空中ブラックジャック」をする話でもぜんぜんよかった、なんならそっちのほうが面白かったのでは*5ないか…? と思ってしまった。

*1:仕事ででも本質的には同じかもしれないが

*2:テキストから知識を抽出したり、逆に知識を浸潤させてテキストを形成したり、というのが自然な会話AIまでの最後の難関っぽい。

*3:たとえば、葛藤とかが描かれているシーンだと、すぐにみんないい子になってささっとそれを2行くらいで解決してしまったりする。面白くない。

*4:どういうゲームなのかAIはもったいぶって教えてくれなかったが。

*5:「空中ブラックジャック」のルール次第だが。