秋葉原〜湯島

 

 鍵を持ち歩く生活が久しぶりだったということもあり、すでに3回くらい鍵をなくしかけている。探したらすぐ見つかってはいるけれど、もしなくしたらと思うとひやっとする。

 一般的に、ものの失くしにくさと見つかりやすさはそのものの体積に比例する。退去も近いいま、もし本当に鍵をなくしてしまったらとてもとても大変。ストラップを、無理してでもいま買わなきゃいけないと思って秋葉原に行った。

 

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https://www.movic.jp/shop/g/g02005-00348-00293/

 昔からずっと欲しいと思っているアニメグッズがあって(伝統的に僕は鍵につけるストラップはアニメグッズにするということをしている)、それがこの、μ'sのSUNNY DAY SONGの衣装をフラッグ風にアレンジしているこのストラップ。

 ラブライブ!のラ!の字も知らないころに先輩とアニメイトに行って、その店頭でこれを見かけて、あ、この一見幾何学模様に見えるこれってステージ衣装なんだ。これでキャラが判別できるってめっちゃ良いじゃん! と腹蔵なく思った。

 幾何学的な線と洋服のパーツだけで構成されていて、図と地の区別がなく、とくになにかをイメージさせるわけではない、フラットで純粋なデザイン。色とモチーフは制限されていて、それを、統一感があるのかないのかよくわからない、それぞれに違いが際立っているようにも見えるけど、組み合わせによっては似ているようにも見える、そして9人並んでいるときには家族的類似をたしかに感じさせる、そんなふうに振り分けていて、めちゃくちゃ美しいと思った。

 

 これが本当に欲しいので秋葉原中の中古アニメグッズ専門店を回ってみたのだけれど、無かった。昔直感を信じて買っておけばよかったなあ。妥協してこれに近いものを買おうかと思ったけど、べつにストラップはいま無理して必要なものではないし……、と思ってやめた。

 

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 そのあとは湯島方面へ向かって散歩した。その途中、Cloverというカレー屋さんがあったのでそこで夕食。上野広小路駅湯島駅の間くらい、上野の喧騒からかなり離れたおだやかな通りの二階にあった。

 カレーに使うスパイスをハイボールにふりかけた、スパイスハイボールという珍しい飲み物があったので注文してみた。スパイスはいくつかの種類から選べるみたいで「何にしますか?」と聞かれたんだけど、知らなすぎるのでお任せでお願いした。ほんのりとスパイスが香るハイボールという感じで、店に入って1杯目にかなり良い感じだった! ただ、つけあわせで出てきたインドスナックも、食事のカレーもふんだんにスパイスが効いていたので、食べ進める段になると比較的ただのハイボールではあった。

 

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 カレーはこんな感じ。辛さとご飯の量が選べる。日和って最大ではない辛さにしてしまったんだけど、ルーはかなり液体っぽかったので思いっきり辛くしても大丈夫な感じだった。個人的にはこれくらい液体なカレーのほうがすきです。

 夕方からはバーとして利用されるお客さんも歓迎しているお店だった。お酒も、定番どころから珍しいものまで、幅広く深く取り揃えられていて、しかもお手頃値段だった。本格カレーを締めに食べることができるバーとして考えるとかなり素晴らしいお店なのではないか。

 

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 そのあとは湯島にある、いつも行っているバーで時間を過ごした。それぞれ謎の専門分野を持っているお客さんがいつもいる福袋のようなお店である。今夜は、首都圏の塾に詳しいかた、個展を開いた版画家、廃業寸前の喫茶店の専門家、創価学会の系列のパン屋がいかにおいしいかまたそのメカニズムについて語っていたかた、というセットリストだった。

 

  追記。夜学バー(http://ozjacky.o.oo7.jp/brat/)というお店だそうです。