休み明けとうとう来なくなった君は
夏服を着た幽霊だった
人体切断マジックで
足だけ出して
微笑みを浮かべていないほうだった
キャラクターの名前が織り込まれた歌詞に
偶然入りこんだ
誰のものでもない名前だった
あいかわらず姿を見ていると
君がいないのに
納得できないなあ
冊子になって
記録が残るだけの
たったの
人生の一部
だったのに
それでも
映画館
郵便局
地下通路
どこにでもレリーフがあり
レストラン
海岸
君は流通してる
その一人を連れて帰る
防犯上
点けておきなさいと言われているライトが
真上からおれたちを照らす
明るくて
眠れないけれどいつのまにか
眠ってしまうようだよ
ひとり分のスペースで
おれは関係者だ
君は?