子供のころはことわざ辞典を読むのがいちばん好きだったのですが、出てくることわざのなかには「ふ~ん」と単に増える知識でしかなかったものもあれば、「これ僕のことだ…」ととても自分事としてとらえざるをえなかったものもあった。
そんな「これ俺だ…、と思って感情移入したことわざ」を4つ挙げていきたい。
これ俺だ…、と思って感情移入したことわざ1:杞憂
昨日からずっと南海トラフが起こったときのことをずっと考えているのですが、思えば昔からネガティブなことを考えるのが好きな性格だった。
そんな時に「杞憂」という言葉に出会ったのですが、めちゃくちゃ共感できましたね。「杞」という国のとある人が「空が落ちてくるのではないか」と思い悩んでいた、という故事からできた言葉で、まあバカにしている言葉なのですが、そうはいっても幼い僕は「杞憂、めっちゃわかるしなんかカッコいいな…😎」と思ってしまい、今日にいたるまでチャンスがあればすかさず杞憂することにしている。
これ俺だ…、と思って感情移入したことわざ2:十で神童 十五で才子 二十過ぎれば只の人
他人受けは非常に悪いのですが、子供のころこの言葉を辞書で初めて見つけて、……まあそのころは8歳くらいだったかな、「俺はこれになる気がするな…」ととても思い、最初はショックだったけどじきに開き直りそうならないよう特に努力などはしなかった😊というのが個人的には自分に関するエピソードのなかでもとても好きなもののひとつである。
子供のころ何らかの才能でほめられていたとしても、大人になるころには案外凡人になっているものである、というのはよくあることだと思いますが、8歳でそれを理解し、受け入れていたのは我ながらやってたなと思う。なかなかそこまでメタ認知のできる神童というのもいないのではないか。
これ俺だ…、と思って感情移入したことわざ3:キジも鳴かずば撃たれまい
これ俺だ…、と思って感情移入したことわざ4:沈黙は金、雄弁は銀
3と4はちょっと似ているので並べて解説します。僕は子供のころけっこう言語優位の発達をしていて、まあそういう人あるあるだと思うのですが、余計なことを言ってよくないことになるというのが非常に多かったんですよね。
10歳くらいのころにその自分と深く向き合う時期があって、そのときにおぼろげに思い浮かんできたのがその2年前くらいにことわざ辞典で読んだこれらのことわざである。最初はスルーしちゃうけど、時を経て本当に、深く理解するということは人生にとてもよくあることですよね。
それからは何よりも「しゃべりすぎないこと」「はしゃぎすぎないこと」を自分の人生の第一のルールとして過ごしました。実際これは人生Hackとしてかなり有効で、おかげで快適な時間をあの時からずっと過ごせていると思う。
ただ、行き過ぎて沈黙が完全に習い性になっているきらいもあり、完全に自分が悪いと自分でも理解している怒られの時とかでも口を開く気が起きずに完黙を切ったりすることとかがけっこうある。局地戦では完黙は最強なのですが、そのあとその相手との関係改善がけっこう難しくなるので、基本的にはそういうことはしないほうがいいと評価している。……のですが、やる時は自然にやってしまうんですよね。
これは直さないといけない。……ので、これを直せる特効薬的なことわざ(沈黙は金の逆のことを言っている)を知っている人がいればぜひ教えてほしいです。