あまり話題にしていない*1が、タロットカードがけっこう好きである。1セット78枚あるタロットカードにはそれぞれ、異なった絵が描かれているが、そのうち個人的になんとなく好きなものをいくつか紹介したい。
タロットカードにはいくつか絵違いのバリエーションがあるが、一番メジャーなライダー=ウェイト版のものを今回は見ていく。
図像が好きなタロットカードその1:ソードの3
まあみんな好きだと思うのですが、ソードの3、いいですよね。のぺっとしてて記号的な、そのものずばりのハートを3本の剣が刺し貫いており、背景には雨が降っている。これほど見ただけで意味の分かるカードというのも珍しいのではないでしょうか。
アイコン的な可愛さがあるのと、あと、奥ゆかしい絵面をしているカードも多い中でひときわ目立って、「俺の意味はこれー!」ってアピールしている感じがあざとくて良い。もし人生が何度もあって、タロットカードに生まれ変わることもあるのならば、一度はソードの3になってみたいものですね。
図像が好きなタロットカードその2:ペンタクルの6
ペンタクルの6は意味も好きで、ちょっと端的にいうのは難しいのだけど、「必要な人が必要なものを必要な分だけ受け取る」「それぞれ、その人に持ち分にふさわしいように資源を分配する」みたいな感じの含意があるカード*2である。
実際のリーディングで出てきたときには、これをポジティブにとるか、ネガティブにとるかで結果がけっこう変わってくる、かなりテクニカルな性能をしている。
絵としては、状況をクールに描いて、それ以上でもそれ以下でもない、なにやら含意がなさそうなシンプルな感じと、そのうえにアイコンのように、空白を嫌うみたいにでかでかと埋め尽くされた6個のペンタクルマークの調和が好き。
「配分」というカードの意味通り、絵の要素はぴったり空間を埋め尽くしていて、それが窮屈にも見えるという皮肉、深読みできちゃうのがいいですよね。
図像が好きなタロットカードその3:ワンドの8
もともとタロットカードのこういう数札には、特徴的な図柄はなく、トランプみたいに各マーク(ワンド、ソード、カップ、ペンタクル)がその数だけ並んでいるというシンプルなものだったらしいのだけど、その原始の時のフィーリングを最も残しているワンドの8もとても好きなカードである。
この勢いとシンプルさ、バカさがいいですよね。でも、あるとき目を止めてみると、棒の見えている長さのちょっとした違いとか、枝のつき方、そして背景にまで視線が行ってしまって、……あと忘れちゃいけないのが棒の微妙な角度ね!
とにかく、シンプルながら味わえるところが多い、名デザインと言えるのではないでしょうか。
ほかにもカップの8やカップの4、ペンタクルの3など、話題にしたいすきなカードがたくさんあります。みなさんも、ぜひコメント欄で絵が好きなタロットカードはどれか、教えてくださいね。