上辺は紙吹雪の重さでつぶれ並ぶポスター 春の廊下に
教科書に土星を描き同心円のいちばん最後に描かれる輪
下品 でもかわいい あるとき目をつぶるあいだに教えてもらった自由は
素の指で塗る蜂蜜は先生と過ごした午後の記憶のすべて
外からは雨好きな子らの遊ぶ声 どの芽が育つかはわからない
早く午後終われと階段駆け上がりひとりぼっちで適応放散!
厚紙が水にふやけていくように 天使に生まれることはできない
未然形うすく消えのこり教室は知らないことを教えあう場所