お茶漬けのもと、どの味にも意味があってすごい

 

 ということを最近考えていた。意味というか、……好きになっていく時期というか。

 

AI茶漬け

 一番最初に好きになったのは「鮭茶漬け」だった。単純に子供のころから魚介類が好きで、鮭の切り身とか鮭フレークとかを毎日のように「すき!🥰 すき!🥰🥰🥰」と食べていたので、親も「この子に最初に与えるお茶漬けは鮭がいいな」と考えたのだろう。

 そのあと鮭以外にも海苔や梅などの茶漬けがあることを知るが、それは僕的には「なんか違うな」という味がして、実家には鮭茶漬け2パックだけ消費されてあとは誰も手をつけないアソートお茶漬けパックがつねに台所のどこかに置いてあった*1ものである。

 

 その次は、……意外にも素茶漬けである。母方の家族には「ご飯を茶碗にちょっとだけ残しておいて、食事のラストにそこにお茶を注いで食べる」という風習があった。これをするとお茶碗がきれいになるので片づける人が楽なんですね~。

 小6~中学校に上がるくらいになって、ちょっとずつ大人の仲間入りをしたくなってきていた僕はこれをまねた。そのころ味覚もちょっとずつ変わっていて、……たとえば、コーヒーや紅茶に砂糖を入れずに飲むようになったのもこのころだった。

 

 素茶漬けの味わいがわかるようになってから、「お茶漬けのもと」の味わいもさらにわかるようになってくる。このころ僕の中で一世を風靡したのは「海苔茶漬け」だ。

 

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 ちょうど世間で、「食べたい分だけ食べられる」お茶漬けが出回り始めたころだったと思うんですよね。そのころはまだ味のバリエーションがなく、海苔の一点展開だったように記憶している。

 

 「ご飯を茶碗にちょっとだけ残しておいて、食事のラストにそこにお茶を注いで食べる」茶漬けの話をしたじゃないですか。その、半端な分量だけ作るお茶漬けにはこういうタイプの便利パック茶漬けがちょうどよかったのである。*2

 

 高校に入ってからは空前のわさびブームで、わさびドレッシング・わさびふりかけ・わさび茶漬けが味気ない寮の食事生活を生き残っていくための3種の神器だった。そして、大学に進学、成人を迎え、……二日酔いのあとに食べる梅茶漬けのおいしさに気づくこととなる。

 

 こいつだけはいまだによくわかっていない。魚卵、苦手なんですよね。たべたことがない。

 でも、この分だとこのお茶漬けのもとにもきっと意味があるのだろうし、人生のどこかで、これにお世話になる時期が来るのでしょう。楽しみです。



*1:僕は毎食のようにお茶漬けを食べていたが、親はそこまで積極的にお茶漬けを食べなかった。

*2:ふつうの小分けのお茶漬けを好きな量だけ使おうとすると、どうしても中身が均等にならないんですよね。とくにあられや刻み海苔と抹茶塩の比重差がでかく、注ぐときには先にあられや刻みのりから出てしまって、抹茶塩は後になってしまう。