3時55分に、「なんでこんな時間に目覚ましが鳴るんだ!」と一瞬わけわからなくなりながらもなんとか起きて、見たぜ21-22UEFAチャンピオンズリーグセミファイナル1stleg、マンチェスター・シティvsレアル・マドリー。
やっぱりサッカーの質としてははっきりと上のマンチェスター・Cに対して、レアル・マドリーならではのやり方で食い下がることができた90分だったと思う。1点差がついているが、有利不利でいうと1点差分はないぞ、……そういった感覚をシティに与えることができたのではないか。
オッズでいえば、1対1.2~1.15くらい。シティファンから見ると兜の尾を引き締める意味で、マドリーファンから見ると鼓舞する意味で、「ほぼイーブン」と言っちゃっても間違いではないような形勢である。
試合開始からレアル・マドリーは、これまで成功してきた「いったん相手の攻撃を受ける」入りかたをしたんだけど、この時間帯で失点。これは痛恨だった。
けどそのあと、「プレスある程度かけなきゃまずいな」という共通理解がピッチ上ででき、それをそのまま実行に移してペースを取り戻した。ふつうのチームでこういうリカバリーをやろうとしてもだいたいばらばらになって中盤が空いて終わったりするんだけど、これができるのはほんとうにすごいですよね。
そのあともシティに対して後手を踏むたびに、ピッチ上の雰囲気とか共感とか、研ぎ澄まされた勘、凄みみたいなもので立て直し、理不尽に3点取り返したのは残りの90分に向けて大きな成果だと思う。
それに対してシティは大きな決定機を何本も外しているのがやや味が悪い。フェルナンジーニョ大活躍も、ヴィニシウスの一発のプレーでプラマイ0に戻したしな!
もうひとつ個人的にポジティブだなと思ったのが、ナチョ、カマヴィンガ、セバージョスあたりが2試合目の前にプレイタイムを得られたということ。
マドリーは見た目以上に層が薄いチームで、ベストメンバーから人がリプレースされるたびに全体にかかっている共感の魔法もちょっとずつ解けていって、いつのまにか平凡なチームになっていたりする。
だからこそ、この緊張感のある舞台で、レギュラー組と意思を疎通させて、悪くないプレーをした、という感覚を上記の3選手が得られたのは、2ndlegでの勝利に向けての大きな収穫だったんじゃないでしょうか。
2戦目も同様に、優れたサッカーをするシティとそれにやられながらも、なにかよくわからない凄みと一瞬の集中力で脅かすレアル・マドリー、という構図になるでしょう。
(ドローやり直しには猛抗議もしたが)これまでPSG、チェルシーと破ってきたという道のり、そして2戦目を迎えるころにはリーガ王者として戦うことができるであろう、ということもこの構図のなかではマドリーにとってけっこうな追い風になると思う。
まじで勝てる。これはあるぞ! いきたいなファイナル! ……来週が楽しみです。