僕の実家には現在僕から見て母、祖母、叔母*1、弟1、弟2の計6名が常駐している。一応家の中心にテレビはあるのだけど、それぞれが個別の画面を所持していて、基本的にはみんな自分の画面を見ていることが多い。
リビングに集まっているときも弟2は自分のタブレットで何かしら*2を見ているし、弟1はキッチンでペペロンチーノを作りながらスマホで何かしら*3を見ている。祖母や叔母は自室に自分のテレビがあるのでそれぞれの趣味のもの*4を見ている。母親はリビングで今やっているドラマやバラエティを見て、僕はだいたい2階の書斎*5でYouTubeを見ている。
――これがこの家のデフォルトポジションなのだが、最近は「M-1」「ゲーム総選挙」「SASUKE」と面白い番組があったので、けっこうみんなリビングに集まって同じ画面を見ていた。
僕もテレビを見るのってめっちゃひさしぶりである。これまでは友達や会社の人とかに「今の子ってテレビ見ないんだよね」と聞かれても、若者代表みたいな顔をして「いやー、見ないっすね。だから最近の芸人とか顔わかんないっす。YouTubeのほうが面白いんで笑」みたいなうるさい返答をしていたのだが、今後は「テレビって意外と面白い。YouTubeとは違った良さがありますよね」とか言っていくのとかいいかなと思った。
M-1では「オズワルド2回目惜しかったなあ」、ゲーム総選挙では「ドラクエIIIよりドラクエVが上に来るの時代が変わった感じがあるな」、SASUKEでは「日置がんばれ~~~!!」などというような、いつもだったらTwitterのタイムラインで一方的に見るだけだったような感想がリビングという共有された物理的な空間で交わされるのがとても新鮮な体験だった。テレビって、やっぱりいいものですね。
ゲーム総選挙を見ていたときには弟に、「俺もビアンカ派だったんだけどな…」と言われ、「ごめんて」となった。
子供のころ僕がビアンカと結婚してそのうえ、弟には「俺はビアンカだからお前はフローラな」と言って、弟と弟のセーブデータのビアンカの意志を無視して強制的にフローラと結婚させたのが、遺恨となって兄弟の間にずっと残っている。