「長門有希の100冊」のうち何冊読んでいるのか?

 

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 「涼宮ハルヒの憂鬱」のTVアニメバージョンをぜんぶ観た。有識者の友人によると映画の「消失」までちゃんと見たほうがいい、とのことでしたが、とりあえず「まあ今すぐはいいかな」という気持ちになっている。

 最初の6話(涼宮ハルヒの憂鬱I~VI)*1は文句なく面白かったし、全体的に映像として面白い部分が多くあって印象はとてもいいのだけど、アニメ製作チームが工夫しているところと、原作が物語として目指しているところが両方別にありそうな感じがして、そのあいだにシナジーがあまりなさそうだな…、というところはちょっと思った。

 

 さて、作中で印象的に登場する読書キャラ、長門有希さんがおすすめの本を100冊選んだ「長門有希の100冊」という企画が昔あったらしい。どの程度長門有希と趣味がかぶっているのか、ここで確認してみたい。

 

4 『双頭の悪魔』有栖川有栖
5 『魍魎の匣京極夏彦
11 『世界SF全集12』ロバート・A・ハインライン(0.5点)
25 『十角館の殺人綾辻行人
28 『暗号解読 ロゼッタストーンから量子暗号まで』サイモン・シン
31 『有限と微小のパン森博嗣
34 『ダンス・ダンス・ダンス村上春樹

 かぶっていたのはこの6.5冊でした。『世界SF全集12』はハインラインの『人形つかい』と『夏への扉』が収録されているらしく、後者は読んだことあるので0.5冊換算です。

 ……というか、なんというかめっちゃ選んだ人のパーソナリティ*2が見える、ちょっと人間臭いリストだったのが面白かった。でも長門有希ではないでしょ。

 

 個人的には森博嗣の小説のなかでも『有限と微小のパン』を選んでいるところや、哲学書枠でヘーゲルの『精神現象学』が入っているところが人間味を感じてちょっと良かった。長門有希さんのキャラ設定的に、哲学書はもうすこし安直にサイエンス寄りにしても良かったのではと思う。

 

 かぶった中でのおすすめは『双頭の悪魔』(有栖川有栖)かもしれない。青春ミステリのこのシリーズはとても好きで、そのエバーグリーンさに見合わないかなり渋い謎解きを見せる『双頭の悪魔』はとても良いです。

*1:いまWikipediaで調べて1期と2期で話は流用しているけど放送順が違うと知ってびびっている。「朝比奈ミクルの冒険」ではじまるって何? 攻め過ぎでは…。

*2:サイエンス寄りのミステリとSFから入って物語にハマって、そこから人文系の古典にもちょっと手を出してみるペダンティックさがある、みたいな。あと「この世代か」という感じもある。