沖縄ローカルCMのあたたかさ

 

 沖縄のなつかしいローカルCMをみてぐずぐずと泣いて😭いた。ふだんなら、べろべろに酒を飲んだ土曜日の夜28時ごろに到達する領域に、平日のビール一杯目で踏みいってしまったのは、やはり、僕が疲れていて、ここが沖縄から遠すぎるからだろうか。

 

 この沖縄食糧の天気予報CMは、夜の米倉庫で、ひっそりと袋を抜け出した米たちが、歌い、踊り、素敵なひとを見つけ、その過程で精米されてきらきらとした白米になる、というストーリーのCMである。

 このCMはとても人口に膾炙しているので、そうしたければ、カラオケでこの曲を入れたあとマイクを隣の沖縄県民に渡してしまっても大丈夫だ。必ず最後まで歌いきってくれる。

 

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 曲の盛り上がる部分で、きゅっと手をまげてあきれ顔をするこの後ろの米がほんとにキュートで良いですよね。子供のころからずっと好きだった。

 

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 最終的には後ろの米も、お似合いの相手を見つけて精白米になる。登場人物のだれひとり、不幸なままにとり残さない、非常にきれいなしあがりのCMだ。

 

 広告としては画期的な、「宇宙的恐怖」の感覚を取り入れたこちらの志茂建設のCMも県内では非常に有名なCMである。

 メロディーも踊りもキャッチーだし、「建てたら満足」という訴求もとてもシンプルなのだが、……見ているとなぜか、足元からなにかが崩れ落ちるような不安な気持ちになる。

 

 この志茂建設の息子はいじめられていて、毎日学校でこれをさせられている、といううわさを中学校のころに聞いて恐ろしいことだと思ったことがあるけれど、そのあと大人になってあれはだれか愉快犯が適当に流した嘘だった、ということを聞き、ほっとしたのをおぼえている。

 

 そしてやっぱり沖縄の覇権ローカルCMといえば「家庭教師のスタディ」を忘れることはできない。

 

 このCMに登場する坊やはどういう存在なのか、穴から聞こえてきたのは何物の声なのか、「Study」とはどういう意味なのか、坊やの気持ちはどのように揺れ動いたのかなのか、そしてこの一連の流れはなにを意味しているのか、すべてがあいまいなまま宙ぶらりんになっている。

 なんとなく筋のようなものはありそうなのだけど、どんな解釈もこのCMで起こっている出来事を説明しつくすことはできない。「これを見てあなたはこれをどんな話だと思いましたか?」がそのまま主題統覚検査としてパーソナリティ診断に使えてしまうような仕上がりである。

 

 パイナップルで口直しをしておしまいです。

 

 どう考えても、米津玄師「パプリカ」を先取りしていましたね。さすがにこれは米津より名護のほうが上を行っていた。