一生勝てない、助けてくれ~19’20プレミアリーグ第20節トッテナム・ホットスパーvsリヴァプール~

 

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 本当の本当に、リヴァプールに勝てない。まじかよ、……正直今回は勝てるんじゃないかと思ってた。思ってたから、就職してふつうのリズムで生活するようになってから初めて、日本時間平日朝5時キックオフの試合をリアルタイムで観たし、4時45分にセットしたアラームで起きたときに「うし! 試合は情報遮断して見逃し配信でゆっくり見よう! いまはあまりにも眠いから寝よう!」*1と思わずに即座にDAZNを立ち上げたのである。戸田和幸さんと野村明弘さんの実況解説(現在、プレミアリーグでもっとも重要な試合が中継されるときのおなじみのふたりだ)の声が聞こえてきたとき、残っていた睡眠への未練は一切なくなってしまっていた。

 

 正直今回は勝てるんじゃないかと思っていた。スパーズのチーム状態は良いわけではないが、決して悪くもない。今回はそれ以上に相手となるリヴァプールの状態がやばい。センターバックにけが人が集中し、このまえ見た試合なんかファビーニョヘンダーソンセンターバックをやっていた。ファビーニョヘンダーソンセンターバックですよ? そんなことがあるか? ……リヴァプールサポーターも、まさかこんなにロブレンを恋しく思う日が来るとは思っていなかったのではないだろうか。

 リヴァプールはこの時点でプレミアリーグ5戦勝利なし。いま戦えば、実力でスパーズがリヴァプールを上回ることだって十分に考えられた。

 

 正直、……本当に今回は勝てるんじゃないかと思っていた。過去僕の観戦したvsリヴァプール戦は5戦全敗。格上といえる相手にモチベーション高く善戦するんだけど、……いつもどこかひとつ足りないところがあり、それでやられてしまう。スパーズに肩入れしているからそうみえるけど、リヴァプールからしたらお得意様以外の何物でもないだろう。

 シソコの軽率なペナルティエリア内でのハンドを思い出す。開始1分のケインのゴールで先制したあとさくっと逆転負けした試合の、アリソンをかわしたのにバーに阻まれた、突き放す一撃になるはずだったソンのシュートを思い出す。フィルミーノの落ち着いた決勝点のきっかけとなった、自陣深くのスローインに対するアルデルヴァイレルドのゆるいヘディングクリアを思い出す……。

 

 そのすべての負の歴史に終止符を打つのが今日なのだと、本気で思っていた。

 

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 結果は最初に示したとおりだ。前半はタイトに戦っていた。決して優勢ではないが、それでも隙を見せたら斬り殺してやる、という迫力があった。もちろん同じ迫力をリヴァプールも持っていた。終了間際に1点、ダイアーとロリスのささいな意思疎通のミスから失点した。

 後半になって、お互い重要な選手がケガでピッチを去ったあと、さっきまでとおなじ斬り殺す迫力を持っていたのは片方のチームだけだった。持っていたほうが2点を追加し、もう片方も1点返したのだけど、勝負にはならなかった。

 

 毎回毎回、「お前たちは弱い。負け犬だ」と、序列の違いを思い知らされるようなリヴァプール戦。……胸のすくような気持ちでリヴァプール戦を終えることができるような日が、いつかは来るのでしょうか。

*1:就職後過去何回か朝5時キックオフの試合にチャレンジしたときは、このように思ってそのまま寝た。