ラランド ニシダ スキ

 

 「ラランド」というお笑いコンビのことを好きになった。お笑いファン、……というかふつうにテレビを見ているひとからしたら周知のコンビみたいで、今さら恐縮…、という気もするのだけれど、でも好きなんですよね。

 とくにもうニシダが、ニシダさんがかわいくてしょうがない。

 

 最初にラランドの姿を見たのがこちらの漫才動画。ネタに特別な仕掛けがあるわけではないのだけれど、コンプライアンスの感覚がある感じとか、北海道文化放送の廣岡アナウンサーに向かって右側のひとが似ていてキュートなところとか、……あとはなにより、ふたりが出しているバイブスの安心できる感じ、本当に楽しそうに人を笑わせている感じがとても好きだった。

 

 「今夜三回抱くからな」→「男気がすごい」のところ良いですよね。あとジャグラーで30万勝ってるということはおそらく4号機時代。サーヤさんはリプレイ外しとかがめちゃくちゃできるのでしょう。時代設定やキャラクターの細部まで作り込まれた素晴らしいネタだと思った。

 

 YouTubeに投稿している企画動画もとても面白い。険悪な空気を出してニシダさんをベランダに出させ、ガラス越しに言われた悪口を当てないと戻れません、という企画。空耳で思いがけないワードが出てくるところが表のおもしろポイントなのだけど、やっぱり企画というよりは出てる空気感が良い。

 

 カギをくいって閉めて「やめろよ~!」みたいな感じになるシーンが入るものだと思って見ていたけれど、出てこない。たしかに、そういったシーンは別にいらないよなあと見終わって思う。

 表面ではそれなりに過激なことも言っているんだけど、形式や空気が非常にフレンドリーで上品。感心しちゃった。

 

 そして一番好きだったのがこちらの動画です。明るいクズがふだんは優しい仲間に受け入れられているんだけど、さすがにクズ過ぎてまずいなってなってやんわりと詰められているという状態がとても好きなのだけど、まさかYouTubeで見れるとは思ってなかった。

 

 ちっちゃい嘘をまずつくところとか、きゅうに笑いに逃げたり殊勝になったり他人事になったり頑なになったりするところ、あと、いよいよ義務を果たす約束をしないといけなくなったときに「その一週間待っていただけませんか?」と無意味に期限を延ばす(延ばしたからといってそのできた期間でなにかをする、というわけではたぶんない。ただ嫌なことが起きるまでの時間をちょっとでも延ばしたいだけ)ところとか、……僕も正直程度の差はあれニシダ側の人間なのでかなり感じ入って、「これあるなあ…」と思いながら見てしまった。

 

 でもこういう怠惰なだけで人間性はそんな悪くないクズを、いざとなったら切れる関係で*1飼うのってけっこう楽しいと思うんですよね。サーヤさんがかなりうらやましい。

*1:いざとなっても切れないくらい情が移ると話はべつだが。