「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」のアニメを毎週見ている。なにか定期的に追いかけることのある生活は、リズムが生まれて良いものですね。
この回はちょっと難しい。スクールアイドルを止めてしまった優木せつ菜=中川奈々にフォーカスした回なのだけど、この話題はもうすこし時間をかけてやるものだと思っていた。
優木せつ菜さんに影響を受けてスクールアイドルをはじめた高咲侑・上原歩夢コンビ(優木せつ菜のことは知らないが、中川奈々と接触はある)、だれも知らないスクールアイドル「優木せつ菜」という姿をもつ生徒会長の中川奈々、消えてしまった優木せつ菜を追いかけるスクールアイドル同好会の面々(高咲・上原コンビとはまだそんなに接触はない)と、いい感じに駒が散らばっていて、いくらでもフックのある話が作れそうだった。
なのでこの一話で優木せつ菜=中川奈々まわりの話をいったん終わらせてしまったのにはびっくりした。
ただこれにはもっと上位のグランドデザインがあって、この虹ヶ咲は前作・前々作のとは違って全員が集まって(μ’sやaqoursのような)ひとつのグループを作っている、というわけではなく、それぞれがソロのアイドルである、という前提があって、それが関係しているのだろう。
ひとりにつき1話を当てて、そのクライマックスにそのスポットライトが当たった人物のソロステージを入れる。
それは非常にコンセプチュアルでよい1クールの使い方だとは思うけど、優木せつ菜さんに関してはちょっとそのへんが味方しなかった回だったかもしれない。
引き連れている物語上のラインが多すぎて、それを30分で解決しようとして、かなりお話が窮屈になっている。話を進めるのに必要な展開が30分のなかに多すぎて、雰囲気を作る分まで手数がまわってないし、いくつかの部分(音楽室で急に深い話になるところとか、高咲侑が中川奈々を呼び出してヒートアップするところとか)ではちょっとついていくのが難しい。
展開がかなり走っているので(この話にまったく関係ない)宮下愛と天王寺璃奈が出てくるパートも浮いている。全体として、そこまでできのいい回ではなかった。
「推し」を決めるとしたら、このかたになるかもしれない。自分のことを「お姉ちゃん」て認識していたのは良かった。タイプ的に先輩甲斐がなく、まじでなにもしてなそうなのに自分のことを年長組でそれに応じた責任があると考えているのがかわいくて良い。