最近は物事が終わりきっていないうちからこのあと書くであろうブログのタイトルや構成を考えはじめるという非常に徳の低い癖がついてしまっている。この回も本当は「応援しているチームが強すぎて感動して涙が出る~20/21シーズンプレミアリーグ第5節トッテナムvsウェストハム~」というタイトルになる予定で、試合を見ながらいろいろ頭のなかで構成を考えていたのだが。
トッテナム・ホットスパーは非常に良いプレシーズンの選手補強を行った。懸案だった両サイドバックに即戦力を、中央にはチームにタフネスをもたらす守備的ミッドフィルダーを獲得し、長年の懸案だったハリー・ケインの控えも、将来有望なセンターバックも手に入れた。極めつけは、ファンのだれもが夢見たギャレス・ベイルまで戦列に加わっている。
(レアル・マドリーでも見ていたので)個人的には戦力としてそこまで期待してはいないのだけど、夢が現実になるというのはそれがどんな夢であれ良いことだと思う。
開幕のエバートン戦ではちょっと期待を裏切られたけど、そこから先の戦いぶりは会心のものだった。ちょっとした代表ウィークが明けて、ベイルら後発組の新戦力が合流。さてどうなるかと迎えたのが今回のウェストハム・ユナイテッドとの試合でした。
ウェストハムは一列目の守備を高く構えるんだけど、そこまで激しいプレスをかけず、最終ラインはステイ気味、とちょっと微妙な試合の入りをしていた。スパーズは、今年からの新顔であるホイビュアとレギロンがかなりビルドアップで計算でき、そのちょっと後ろには、前線へロングパスを届けられるアルデルヴァイレルドがいる。ちょっと前には、ライン間に落ちてそこからゲームメイクまでできる世界最高のCFハリー・ケインと、ボールを足元でキープでき、プレッシャーを受けつつもちょっと相手も思いの及ばない位置にボールを捌ける(ふつうにロストして周りが走らないといけなくなることも多いが)乱数発生器のエンドンベレもいる。
ウェストハムの守備プランが定まらないうちに3得点! ……やっぱりソンとケインで気持ちよく殴っているときのトッテナムはほんとうに理不尽な強さである。
Son's had 11 shots this season:
— Tom Worville (@Worville) 2020年10月18日
Goal (vs West Ham just now)
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ソンはこのときリーグが始まってから11回シュートを打っていて、そのうち7回を点につなげたらしい。しかも11回すべてが枠内に飛んでいる。モンスターすぎる。
しかしその後は守備を崩されることはないものの、攻撃でイケイケになることもなく試合は展開していく。
ハイプレスをかけるわけではないのだけど、ミドルゾーンでは前向きにアタックする積極的な守備が目立ち、結果としてアルデルヴァイレルドとダヴィンソン・サンチェスがけっこう遠くまで出張って守ることになっていて、開けたスペースはホイビュアとシソコ(のちにウィンクス)、たまにエンドンベレが戻って守る、ファイナルサードまで押し込まれたら出過ぎずにブロックを作る、と言った守備の規律はかなり守られているように見えた。
なので、そんなにネガティブな気持ちはしていなかったのだが……。
試合終了前の15分間に、セットプレー、オウンゴール、スーパーミドルの3発を受けて勝ち点2を失った。
こんなのはもう、事故にあったと思うしかないが、シビアに勝ち切ることもできた試合でもあっただろう。
……いやあ、でも! でもね! まだ、シビアに勝つことが求められる状態ではなく、チームの雰囲気も非常にポジティブなので、……どちらかというとあきれるだけで済ませて、またつぎの試合を待とうかな、と思いました。