祭りの終わるころに


祭りの終わるころにピエロの露店
風船のほかにも
綿あめやコルクの銃弾
軽いものをたくさん売っている

 

彼を取り囲む少年たちの
死後の世界を中心に組み立てられた人生

 

少年たちの弟は
市中心の教会に吸い込まれ
耳を塞いで羊のふりをしている

 

夕焼けの空の美しさが
本当はなんの色をしているのか
あるとき母さんたちから教えられ
少年たちは死ぬまで惑うことはない

 

これから進んでいく人生の
ふりかえればそれが最後だった休日