幸せの一瞬にたどり着くのに

 

幸せの一瞬にたどり着くのに
数千ページのプロローグが必要なのはなぜだろう

 

時には目的を忘れ
物語を語るだけで終わってしまう
それか、語り終えることすらできない

 

そのなかで僕らはわき道にそれて
そこでたくさんの幸せを見つけて
あめ玉が用意されたリビングで
耐えきれず
僕らは眠りにつく

 

そして、夢のなかで
見なれたプロローグに立って
途方に暮れているとき
ポケットのなかに
赤いあめ玉が
気づかれずに眠っている