2020-05-29 短歌 11 しあわせの朝には雨が降ればいい乾いたあとの地面のにおい 溶溶とつづく盆地を午後ゆけば列車はゆりかごみたいなものね 光降る真夏の空に飛び出して紙飛行機は忘れる 僕を 白杖の音響いてる地下鉄の階段を昇り続けたら朝 栞紐ほどけたところ触ってたら休み時間はおしまいですよ しあわせな葉っぱ 僕らは秋のある朝にひとつのところに掃き集められ