義眼少女ぴぴるがおもしろい

 

 「義眼少女ぴぴる/Artificial eye girl PiPiru」というYouTuber*1が、面白く、とても興味深くて、アップロード動画をめちゃくちゃ見ていた。

 

 義眼をしているかたがその義眼についてのトピックを、実体験ベースで話してくれる、というのがこのチャンネルのメインコンテンツである。「外に長いあいだいると目(義眼のほう)を洗いたくなる」「義眼をとった状態の目が鏡に写ってびっくりさせないように、前かがみになって洗うのがポイント」などと言った義眼tipsが言われていてほえ~、そうなのかとなる。

 おまけの「好きなトイレの構造の話」も面白いですね。

 

 上の動画では映らないようになっているが、ほかの動画では義眼をとった状態の目もふつうに映っている。そういう動画のタイトルには【閲覧注意】と書いてあるものの、サムネイルにはしょっぱなから映っているので、これはもう、それを発信することがYouTubeをするにあたっての目的というか使命のようなものだと考えているのでしょう。

 

 そういった動画はこちらのリンクから見ることができる。最初はちょっとショッキングかもしれないけれど、視聴しているうちに慣れる。この「慣れ」というのが、義眼に限らず、いろいろなことについて世のなかに増えていけば、そのぶん良い世のなかになっていくと個人的には思う。

 義眼って、フィクションなどで印象的に取り上げられたり、フェティシズムの対象になることもあって、存在自体はよく知られていると思うのだけど、こういう細かな実体験を知ることができるチャンネルというのはなかなかすくなくて貴重なのではないでしょうか。スタンスがとてもかっこいい!

 

 好きな回をいくつか紹介します。大会に行ったときに遭遇したレンガの階段が本当に難所だったという話。舌足らずに淡々としゃべっているイメージがつよいかたですが、エピソードトークになるとちょっと興が乗ったしゃべりかたになるのがおもしろい。

 なんで「遠近感がないと話にならない」球技系の部活に入ったんや!という疑問にも動画の後半で答えてくれる。

 

 「視野検査は自己申告でボタンを押すので、よくないですけど、なんとかなります」

 

 最初の淡々と盲点をさがすシーケンスに笑っちゃう。「ドラえもん」の漫画ではじめて盲点を知ったらしい。

 あと、目ざといかたは気づいたかもしれませんが、ぴぴるさんはファッションがとても印象的。ふだん使いできるゴスロリみたいな雰囲気の服を着ていることが多く、僕はそういうファッションが個人的に好きなので毎回楽しみにしている。もともと趣味なのか、「義眼少女ぴぴる」というキャラクターにあわせた受け狙いなのかはわかりませんが、そういうファッションをする場合、義眼というのはアドバンテージでしかないものになる。すごい。

*1:この雰囲気だと欧米風にvloggerと呼んだほうがいいかもしれない。