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 東南植物楽園に行ってきた。地元にあるローカルテーマパークで、とても昔、ムシキングが世界的に流行していたころ、園内にヘラクレスオオカブトギラファノコギリクワガタなどを展示していた影響でめちゃくちゃ人がたくさんいたのだけれど、その時期以降だれかが東南植物楽園を訪れたという話は聞いたことがない。

 

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 ひさびさに訪れてみると、絶妙な流行ってなさがとても心地よい。2020年はあちこちのローカルテーマパークを回る旅をしてみようかな。

 

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 最近はイルミネーションに力を入れているらしく、園内はかなりサイケデリックな感じになっていた。本来は高尚に亜熱帯の植物を鑑賞するハイブロウなテーマパークだったはずなのだが、面影はそんなに残っていない。これはこれで良い。

 

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 楽園を奥へ行ったところにある広場には自由に落書きできる白い牛がいて、卍まみれになっていた。

 入園したころはまだあたりは明るかったが、すこしずつ日は落ちて、イルミネーションのきれいさが上がってくる。

 

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 こちらは蓮の池。色や形のチョイスが本当に絶妙で、天国のようでもあるし地獄のようでもある。

 

 ほかにも園内の四阿にポツンと太鼓が置かれていて自由に叩けるようになっていたり*1、植物楽園のはずなのに造花が地面に大量に植えられているエリアがあったり、なんの脈絡もなく飾り馬車が置いてあったり、良いB級感がある。

 

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 こちらが園内随一のイルミネーションスポットで、写真で見るより実物はもっときれいだった。……しかしこのプロムナードにも弱点がある。この通路はとても写真映えするスポットなのだけど、園内でももっとも重要な動線でもあり、なかなか写真を撮るタイミングがつかめない。集合写真を撮るグループもたくさんいたが、そのたびにほかのお客さんに迷惑をかけていた。

 

 交通遺児「友の会」の「つどい」というイベントで行った。昔は参加者がけっこうたくさんいて、バスをひとつ借り切って沖縄を豪勢にめぐったりしていたのだけど、いまは3家族だけのささやかなつどいになってしまった。2年後、僕の弟が高校を卒業したら、この集まりはひとまず終わりになりそうだ。

 とはいえ、交通事故でメンバーのだれかを失った家庭の集まりということなので、「つどい」の規模が縮小していくのはいいことなのかもしれない。新しいひとが入って来ても、「やったー! 大歓迎!」というふうには、ならないですからね。

*1:なので園内を歩いていると、たまに遠いところから太鼓の音が聞こえてくる。