洞くつ家再訪

 

 遊びに行っていた友人の家が、歩いて1時間ちょいで吉祥寺に行ける場所にあったので、歩いて吉祥寺まで行くことにした。地図で言うとざっくり上のほうに進んでいけば嫌でも着くなと思って気軽に歩きはじめ、すこしして地図を見たらめちゃめちゃ違う方向に進んでいた。

 

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 そのあとも、「じゃあ、この辺の方向に進めばいいか!」→「(地図を見て)あれ?」の繰り返し。最終的には上記のようなルートをたどる、かなりのロングジャーニーになってしまった。自分が方向音痴なのを忘れていました。生まれ変わっても、渡り鳥にだけは絶対なりたくないですね。

 

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 迷ったのは、「中仙川遊歩道」というかなりいい感じの遊歩道に誘導されてしまったせいもある。名前からするとおそらく、暗渠化された川の上面を遊歩道にしたという感じなのでしょう。

 

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 開けた土地に巨大な体積のある建物がある光景に弱い。この空の青さ。

 

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 前半部分はこれだけ迷ったのに、なぜ途中からまっすぐ進めたのか。じつはここは昔の通学ルートなのでした。あれはまだ僕が18歳だったころのこと。上京してはじめて住んだのは東八道路沿いの学生寮で、すべての駅から等しく遠かった。片道30分ほど歩いて吉祥寺駅に通っているうちに、だんだん授業にはいかなくなり、単位を望めない科目がひとつひとつ増えていき、クラスでは浮き、酔っぱらって吐きそうになりながら始発のバスで帰ってくることが増えた。

 

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 僕がいたころはずっと建設中だった大学校舎が完成していた。

 

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 足が自動で動くままに任せていると、吉祥寺にある「洞くつ家」というラーメン屋さんにつく。ここは僕が世界でいちばん好きなラーメン屋さんである。かなり塩味が強めの、けどだからといって食べづらいわけではなくきれいに調和した、完成度の高い家系ラーメン。ほかのどの店で家系ラーメンを食べても、どうしてもこの店のことを思い出してしまう。いま食べているこれだっておいしいし、ほかのと比べても意味ないってことはわかっているのだけど。

 

 平日の昼は「半熟煮たまご」「キャベチャー」*1「ライス」のうちいずれかをサービスとして受け取ることができる。卓上のにんにくはペースト状ではなく、粗切りになっていてこれも大好きだった。ラーメンは僕の通っていたころよりは値上がりしているが、消費税も原材料価格も上がっているので値上がりくらいいくらでもするべきだ。(ぺこぱ)

 

 

*1:キャベツとチャーシューの和え物