僕の好きなオタクバンドにI Fight Dragonsという方々がいて、さいきんひさびさにニューアルバム*1を出した。その記念に、I Fight Dragonsのオタクミュージックをいくつか紹介したい。
公式サイト(http://www.ifightdragons.com/)
I Fight Dragonsはアメリカ、シカゴ出身のインディーロックバンド。Nintendocoreとも呼ばれる、レトロゲームのゲームミュージックのようなピコピコ音とパンクを融合させたようなナード極まりない音楽を多数リリースしている。こちらのMoneyでは、スーパーマリオやパックマンを題材にした皮肉たっぷりなミュージックビデオに乗せた、良いポップパンクが楽しめますね。
懐かしく温かいピコピコのシンセサイザーとバンドサウンドの組み合わせの妙がもっとも発揮されているのがこのMoveという曲ではないでしょうか。架空の2D美少女戦闘ゲームにあわせて、ドット絵で描かれるバンドが演奏するというナード極まりない映像が良い。最後の落下のシーケンスには謎のカタルシスまである。
英語がとても簡単で、発音も聞き取りやすく、字幕までついているので、教材としても使えるかもしれませんね。
あたたかな手書きアニメーションの映像が心地よいこの曲はThe Faster The Treadmill。ピコピコ音だけが特徴のイロモノオタクバンドなのではなく、しっかりとしたポップセンスに裏打ちされているんだということがわかってうれしくなってしまう。
最新のアルバムからはこの曲を。若干のチル感というかベッドルーム感の加わったエレクトロポップ?という感じではじまって、サビでパンクになる。最盛期と比べるとやっぱりナード感が薄まってしまっているのは残念だけどしかたない。アーティストはいつまでもナードでいることはできないのでしょう。
もっとも聴いているのがこちらの曲。The Geeks Will Inherit The Earth(直訳すると、「オタクが地球を継承する」、つぎの世代はオタクが天下を取るぜ、というような感じの意味だと思われる)。歌詞の内容も、「あのころオタクだった俺らのほうがヤンキーたちより金持ちになったぜ」という、かなり身もふたもないもので、大人になったオタクがだけど学校時代の軽んじられをそれで帳消しにできるかというとそうではない感じを痛切に歌っている。
I remember tryin' to talk to you in high school
Couldn't even get a look cause you were too cool
But now we're older and we're playin' by the new rules
We lived and learned
高校で君に話しかけようとしたのをおぼえているぜ
イケすぎててチラ見すらできなかった
けど今は俺らも大人になって、べつのルールのなかでやってる
生きていくうちに学んだんだ
We were the ones you used to make fun of
We stayed at home alone instead of falling in love
We never got the chance to be prom king
We didn't even dance but here's the thing...
俺らは昔お前らが馬鹿にしてたやつらだ
恋愛なんてできずに家でひとりでいた
プロム*2の王になる機会なんて決してなかった
踊ることなんてなかった。でも実は、
We got the cars
We got the money
We need some sun but I'm tellin' you honey...
That the geeks will, geeks will, we will inherit the earth
(The geeks will inherit the earth)
The geeks will, geeks will, we will inherit the earth
(The geeks will inherit the earth)
車を買った
金を手に入れた
日の当たる場所が必要だった
だけど君に言うよ
こんなオタクたちが、地球を受け継ぐやつらなんだ