悪夢*1を見て目覚めたらちょうど4時25分だったので、5分後にはじまる、19/20シーズンプレミアリーグ第15節、マンチェスター・ユナイテッドvsトッテナム・ホットスパーFCの試合を見ることにした。
長くクラブと運命を共にしてきたマウリシオ・ポチェッティーノ監督の解任後、役目を引き継いだのはジョゼ・モウリーニョ。「悪」属性の監督である*2。
新しいトッテナムは指揮官交代後、ウェストハム、オリンピアコス、ボーンマスの3チームを撃破し、監督の古巣であるマンチェスター・ユナイテッドとアウェーで戦うことになった。
結果はこんな感じでした。負け試合で、内容も良くはなかったのですが、ユナイテッドの選手たちにあんなに本気のプレーをされてしまったらこうなるよな、というような90分でした。
もう守備はしかたがないにしても、ここ3試合ではうまくいっているように見えた攻撃がかなり渋かったのは観ていてつらかった。ここ3試合で採用していた、「攻撃時にCB2枚と左SBで3バックを形成してボールを保持+右サイドバックは高く開き、右ウィングは中央に絞る」という形が再現されなかったのは意図的なものだったのだろうか。ユナイテッドがエネルギッシュな中盤戦を挑んできたので、上記の形で戦線を広げて、ピッチ上広くボールを回すことができていればうまく攻撃ができていたと思うけど、現実は、後ろで安定してボールを回す形が作れず、結果選手が高く広い場所に移動できず、そのままサイドにボールを誘導され、囲まれて狩られていた。
うまく相手を押し込んで前進したときにも、スパーズは有効な攻め手を欠いていた。オーリエだけは時間と空間がある状態でボールを受け取っていたので、オーリエが当たっている日であればあと2点くらい、なんとか取り返せたんじゃ、とか思うんですが買いかぶりすぎでしょうか。
ところで、ここ最近の世界はデレ・アリを中心に回っている。ポチェッティーノ政権末期ではケガもあり、チーム事情から一列下で使われることも多く、どちらかというと地味な役回りをシンプルにこなしていた、という印象があるが、最近のデレ・アリはスパーズどころか世界の中心にいる。さっきのおなじ動画を49秒から再生できるリンクを用意したので、30秒ほど見てほしい。
落ち際を叩いたオーリエのシュート*3をデ・ヘアがブロック、ボールは空中高くへ。アリは相手ふたりに囲まれながら、落下点へ。さてどうするのか…?
その一秒後の状況がこちらである。魔術師としか言いようがない。フレッジ(奥)とヤング(手前)も呆然と見ていることしかできない。このボールがこの次のタッチでゴールに入ることになる。美しくしなやか、相手にとっては危険極まりない、それがデレ・アリだ。
そんなデレ・アリを讃えて、ブリティッシュ・ジョークをひとつ考えたので、それを今回の結びとしたい。