前回、1949年までの発表が終わったところで、僕の読んだことある人はたった4名だった。ここで、最初の抱負を振り返りたい。
僕はわりと文学、とくに海外文学に詳しいと自分で思っているのでそこそこのスコアを期待したい。
いまのところまだ「そこそこのスコア」には到達していないと思われる。なんとか挽回していきたい。
1950年代
年 | 肖像 | 受賞者 | 国籍 | ジャンル | 備考 |
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1950年 | バートランド・ラッセル | イギリス | 哲学 | ||
1951年 | ペール・ラーゲルクヴィスト | スウェーデン | 小説 | ||
1952年 | フランソワ・モーリアック | フランス | 小説 | ||
1953年 | ウィンストン・チャーチル | イギリス | 伝記 | 首相初の受賞者 | |
1954年 | アーネスト・ヘミングウェイ | アメリカ合衆国 | 小説 | ||
1955年 | ハルドル・ラクスネス | アイスランド | 小説 | アイスランド人初の受賞者 | |
1956年 | フアン・ラモン・ヒメネス | スペイン | 詩 | スペイン人として3人目の受賞者 | |
1957年 | アルベール・カミュ | フランス | 小説・戯曲 | ||
1958年 | ボリス・L・パステルナーク | ソビエト連邦 | 詩 | ロシア人として2人目の受賞者 受諾後、ソ連政府の意向により辞退させられたが、死去後に遺族が受け取った |
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1959年 | サルヴァトーレ・クァジモド | イタリア | 詩 |
1950年代は僕にとって素晴らしい10年間だった。ラッセルはもちろん読んだことがあるし、ヘミングウェイももちろん読んだことがある。カミュももちろん読んだことがあるし、パステルナークももちろん読んだことがある。クアジーモドももちろん読んだことがある。
とくにパステルナークは本当に大好きな作家で、僕が大学の第二外国語にロシア語を選んだことは(そしてそれがもとで留年したことも)基本的には彼の影響である。
高校時代になぜか図書館にあって、読んだ『ドクトル・ジバゴ』は大きな通過儀礼だった。そのあと、高校二年の二月、雪に閉ざされた北海道大学近くの古本屋で未知谷から出ていた『主題と変奏』を買って、記念碑のように大切に読んでいた。大学に通っていたときに出た『全詩集』もめっちゃ買ってずっと読んでいた。かっこいい、パステルナーク。でもその名前を最初に知るきっかけになったのは、最相葉月さんの『絶対音感』だったんですよね。
これで合計9名となった。
1960年代
年 | 肖像 | 受賞者 | 国籍 | ジャンル | 備考 |
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1960年 | サン=ジョン・ペルス | フランス | 詩 | ||
1961年 | イヴォ・アンドリッチ | ユーゴスラビア | 小説 | ユーゴスラビア人初の受賞者 セルビア・クロアチア語での著作 |
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1962年 | ジョン・スタインベック | アメリカ合衆国 | 小説 | ||
1963年 | イオルゴス・セフェリス | ギリシャ | 詩 | ギリシャ人初の受賞者 | |
1964年 | ジャン=ポール・サルトル | フランス | 哲学・小説・戯曲 | 受賞辞退 | |
1965年 | ミハイル・ショーロホフ | ソビエト連邦 | 小説 | ロシア人として3人目の受賞者 | |
1966年 | シュムエル・アグノン | イスラエル | 小説 | イスラエル人初の受賞者 ネリー・ザックスと共に受賞 |
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ネリー・ザックス | スウェーデン | 詩 | ドイツ出身。 シュムエル・アグノンと共に受賞 |
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1967年 | ミゲル・アンヘル・アストゥリアス | グアテマラ | 小説 | グアテマラ人初の受賞者 | |
1968年 | 川端康成 | 日本 | 小説 | 日本人初の受賞者 | |
1969年 | サミュエル・ベケット | アイルランド | 戯曲・小説 | アイルランド人として3人目の受賞者 英語とフランス語での著作 |
この中で読んだことがあるのは川端康成の『名人』のみである。ほかに語ることもとくにない。これで10名。つぎに期待したい。
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