浦和美園~東川口~新越谷/南越谷

 

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 埼玉スタジアム2002でサッカーの試合を見た。そのあとの散歩の記録である。浦和美園というのは埼玉高速鉄道の終点/始発の駅で、埼玉スタジアム2002の最寄りでもある。およそ2週に1回、サッカーの試合があるときには多くの人であふれ、大勢の人を捌くコンビニ店員や駅員の姿の印象が強いが、終点/始発の駅であるという利点を生かした住宅地、というのが日常の姿なのだと思われる。

 

ショッピングモールのイラスト

 駅の近くには大きなイオンモールがあり、たぶん、住みやすい。いい感じの計画的な街なのではないでしょうか。本当は写真があるべきですが、そのときは精神状態が普通ではなかったこともあり、写真は一枚も撮っていません。

 

夕方の住宅街のイラスト(背景素材)

 のどかな郊外の路を歩きながら、いま見終わったばかりの試合について考えていた。本当に劇的な、……今年の日本サッカー界を代表するようなベストバウトになったんじゃないかと思う。それは誇らしいことだし、やっぱりサッカーというのは見せ物ビジネスなのだから、面白い試合をしたということにはサッカー界全体への貢献をしたということである。

 

 しかし、いくらそう自分に言い聞かせても、勝てなかったなんというか喪失感のようなものはぜんぜん消えなかった。サッカーなんて、いってしまえば余暇時間の娯楽で、人生のほんの一部分にすぎないのに、どうしてこんなことでこんなに落ち込んでしまうのか。

 

駅のイラスト

 そのうちに東川口駅に着いた。どんな駅だったかはよく覚えていません。しかし、PKを含めて、15回ネットに突き刺さったボールの、それぞれの瞬間はいまだに覚えている。その回数が、たった一回すくなかっただけでこんな気分になるのか。僕はけっこうサッカーという競技そのものが好きで、応援していないチームの試合なんかも見たりするのだけど、今日埼玉スタジアムで見たのはそれとおなじ競技ではなかった。たった数十分前に見たものを、冷静に振り返ることが難しい。人の配置がかみ合っていたとかいなかったとか、守備が組織されていたりいなかったりとか、プレーの質が良かったとか良くなかったとか、そんなことはどうでもよかった。

 

電柱のある街のイラスト

 東川口から七左ェ門通りを経由して新越谷/南越谷駅へ。田舎の暗い道で、歩いている人は少なかった。ツイッターを見てみると、いろいろな札幌サポーターがそれぞれの心境を吐露していて、それがちょっとした安定剤のようになった。やっぱりこのクラブは誇らしい。地元でもなんでもないが、応援してきてよかったと思う。タイトルがひとつあるかないか、というのはおおきな違いだと思うけれど、それをもし差し引くなら、この試合に勝つことで得られるものと負けたことで得られたものは、同じくらいの価値があるかもしれない、と言ったことを考え、それなりの理屈をつけようとした。

 

焼き鳥をばらしているイラスト

 南越谷/新越谷にあった焼き鳥屋さんでちょっとだけご飯を食べて帰った。帰ってからハイライトを見たが、最後の部分は飛ばした。

 

 良い散歩でした。