自分の大喜利に点数をつける 4

 

 これは良いところと悪いところのコントラストがしっかりしていて、しかもありがちなミスを犯しているという点で非常に点数のつけがいがある回答だといえる。こういう回答に出会えたときには、やはり、自分の大喜利に点数をつけてきてよかったなあと思う。

 コンセプト自体は単純だが、しっかり「くすっ」とできる面白さのツボは抑えている。しかし、パンチ力は明らかに不足しており、情報の多いお題のポテンシャルを引き出しているとは言えないだろう。

 さらにまずいのは「ここに置いてた」の部分で、これは余分、なくても伝わると思う。ここまで説明したくなる回答者心理、「俺のおもちゃ知らない」を書いてふと、これで伝わるのか?と自問してしまうその心はとてもわかるが、大喜利においては説明のし過ぎは明確な減笑ポイントになる。むしろちょっとわかりにくくて、タイムラグがあって状況がわかるほうが面白さが増したりするのである。

 すべてを考慮に入れて、45点くらいか。

 

 あれ? 面白いと思うんですけどいまいちいいねがすくない……。画像当てはめ大喜利の重要な要素である「言っている」感がちゃんとあるし、元ネタ同士の組み合わせもよいマリアージュになっていると思う。

 お題で「おし」と与えられたひらがなを、回答では「オシ」とカタカナに読み替えていて、それがすこし足を引っ張ったのかもしれない。しかし、回文で濁点と半濁点のつけ外しが習慣上許容されるように、大喜利でもこれくらいの操作は許されてもいいと思う。80点くらいはあげたいけど、やはり客観的評価(いいねの数)にも配慮して70点としておこう。

 

 これも面白い。いまだに自分で見て笑ってしまう。個人的にはもう100点でいいような気がする。

 この回答は面白さはわかるんだけど、なにが面白いのかはさっぱりわからない。「かっぷる不成立」という回答が与えられた段階でも、それが絵のどういう解釈なのかまったくわからない。しかし、カップルという親密な関係性と、切腹-介錯という死を前にした関係性が、正反対ではないんだけど、なぜだか反対のような印象を与えて、そのずれが面白さを生んでいるのかもしれない。どちらにせよ、100%分析できるような面白さというのはやっぱりどこかつまらない感じを受けるもので、本当に、真に面白い大喜利というのはどこか常識的な解釈を拒むようなものである。それを考えてもこれはやっぱり100点なのではないか。

 先の評価で述べた「ひらがなとカタカナ読み替え問題」がここでも発生しているように思えるが、こちらは「かっぷる」と本来カタカナで回答すべき言葉をひらがなに合わせていることで、思いもよらない侍感が出ていてこれも面白い。間違いなく100点だ。