ウィキハウ、というサイトがあってたまに読んでいる。簡単にいうとハウツー版のwikipediaのようなもので、いろいろな物事のやりかたを紹介した記事を集めた、だれでも編集できるプラットフォームのようだ。調べてみたところ、本家のWikipediaプロジェクトとは関係なく、運営は広告収入によってまかなわれているのだそう。
日本語版においてユーザーが活発に活動している形跡は見られないが、他言語版から大量の記事がローカライズされている。翻訳の質もとても良い。これを完読したとき、その人はおそらく世のなかのすべてが可能になっているだろう。
個人的に好きなのは「ジャンル:人間関係」のページ。「自説に固執する人と上手に付き合う」などといったかなり細かいシチュエーションまで載っている。人類社会に溶け込もうとしている宇宙人などにとっては宝のようなサイトだろう。
これは「上手にいちゃつく」の最初のブロック「いちゃつき始める」である。多少教科書的で、読んでいて楽しい文章ではないと感じるひとも多いかもしれないが、その分必要なことが具体的に、誤解の余地が少ないように書かれている。なるほど、とくにつきあいはじめて間もないころは、ほんの数秒目を合わせるだけで伝わるのか。しらなかった。またひとつ成長した。
「ジャンル:哲学・宗教」のページにも実用的な情報が並んでいるが、ほかのジャンルと比べるとまだ記事数が少ないのが難点だ。拡充が望まれる。
ひさびさにトップページの新着記事を見たらすこし治安が悪化しているようにも見えた。なんにせよ、料理とかDIYとか個別のジャンルではなく、ハウツーをジャンルの垣根なく集めたプラットフォームは(欧米では人気があるらしいが)日本ではまだほとんど流行っていないように思われる。
ひょっとしたら今年はもっとウィキハウが盛り上がって、我々はさらに多くのことができるようになるかもしれない。