ちくさ病院の研究の話 ほか

 

青研の葉とらずりんごジュース

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 僕は大学時代にちょっとした教育ボランティア?系のサークルにいて、まあ、主力とは言えないまでもシーズン25試合出場して7ゴール3アシストくらいはする程度の、年俸を考えると悪くないバックアッパーくらいの活躍はしていた。

 そのときに青森県の高校にイベントで行くことがあり、そこでその高校の先生からちょっとした差し入れでもらったのが「青研の葉とらずりんご100」である。無加糖無加水、濃縮還元なしのストレートりんごジュースで、これがめちゃくちゃおいしいんですよ。思い出もあいまって、個人的好きなリンゴジュースずっと一位だった。

 

 青森でしか売ってないと思っていたら近所のスーパーに大パックが売っていて、「買うっしょ!」となって買った。おいしかった。劇的なうまさがあるわけじゃないんだけど、甘みとりんごの風味が心地よくて、飽きがこない。プレミアムな飲み物というよりは、ふだん飲むフルーツジュース*1として最高の選択肢である。

 

ちくさ病院の研究の話

 病院のサイトにあるおもしろい文章を紹介してもらって読んだのだけどとても面白かった。けっこうインターネット面白文章好き界隈のなかではけっこう有名らしいのだけど、もし知らなければこれを機にどうぞ。

 

さらに研究室を見渡すとおよそ日本では使われないような古い実験機材ばかりです。
例えば恒温槽。材料を 37 度に温める実験には無くてはならない機材ですが温度計をみると 39 度になっている。温度調節ツマミを回そうとすると慌てて JD が止めました。
「お前がそのツマミを回したとたん、その恒温槽はもう何度になるかわからない。
50 度になるか 19 度になるか誰もわからない。39 度なら上出来なんだ。ぜったいに触るな。」

なんとスクリプス研究所から発表される研究論文は「37 度で 1 時間反応させた」と記載されていますが、実は 39 度で反応がおこわれていたのです。

Google street view でみるアパートから車で 15 分ぐらいのラホヤの海岸。アザラシが噛むから手を出さないように、
という標識が立っている。娘を抱きながらこの海岸を歩いていたら海に落ちてしまった。妻が海岸沿いの雑貨店でウィンドーショッピングをしていたら「お前のベビーとハズバンドが海に落ちた。」とアメリカ人が教えてくれたそうだ。

 明確なおもしろどころがあるのに、それを際立たせず、クールなテンションで書くのがめちゃくちゃ面白い。そういう特徴のある、異国で成果をつかむまで帰国しちゃいけないと言われた研究者の話が読みたいのであれば、おすすめです。

 

EURO 2020 イングランドvsクロアチア

 いい試合でしたね。

 

 イングランドは、メイソン・マウント、カルヴィン・フィリップス、フィル・フォーデンあたりのフレッシュな面子のコンディションがよくて生き生きとしたサッカーをしていて好感が持てた。ただ、ちょっと球際に激しかったりする悪い意味での勇ましさもありそうだったので、今後レッドカードに足をすくわれる……、みたいな展開がないといいなと思った。

 

 クロアチアもふつうに強かった。マンジュキッチが抜けた前線は無理が効かなくなっているので、なんらかのゴールをこじ開ける手段が欲しいところだったけど、ペナルティエリア角で受ける選手と入ってくる選手のコンビネーションとか、点で合わせるクロスとか、解決策は持っていそうだった。

 ただ、モドリッチが走りきる前提で組まれているチームだと思うので、初戦を落として消化試合がなくなった影響はとても大きいのではないかと思う。グループリーグを抜けたとしても、そのあとどこまでいけるだろうか。

*1:この一本で400円くらいと、ちょっと値段はするので、ふだん飲みするにはそれなりの所得水準がいる。

短歌 34

 

身体はきもちがよくてそのそばに車で温まったほうじ茶

 

 

記念日にふたり話を切り出せばビルが崩れてまた二十年

 

 

しあわせは100万粒の雨のなかたったひとつを硬貨に変えた

 

 

ふかくまでさぐりあってはおどろいたそんなところに月があるとは

 

 

さいはてのダイヤモンドの星で待つ 千年生きておもいでひとつ

 

 

思い出の温度に包まれこの町を知らないあなたと地元のドライブ

 

 

後朝の貸し会議室にワイヤレスマウスがひっくり返って光る

 

 

肉体のなかにあなたを閉じこめて愛しあいたい赤い宝石

朝ドラ~チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『半分のぼった黄色い太陽』~

 

 オランナがまだ話し終えないうちから、オケオマは首を横に振りはじめた。「俺は兵士だよ」
「まだ書いてるの?」とオランナが訊いた。
 彼はふたたび首を振った。
「でも、私たちのための詩はあるのよね? 頭のなかに?」そう訊ねる声が、オランナの耳にさえ絶望的に響いた。

 

 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェさんというかたが書いた『半分のぼった黄色い太陽』という本を読んでいた。ビアフラ戦争が起きることとなる、1960年代のナイジェリアを舞台にした小説で、十代の使用人「ウグウ」、裕福なイボ人女性の「オランナ」、アフリカに取りつかれた物書き志望の白人男性「リチャード」の3名が語り手として登場するが、基本的にはオランナを中心とした物語である。

 

ベイビーがギザギザの金属片を二つ持ち帰ったとき、オランナはベイビーを怒鳴り、耳を引っ張り、金属片を取りあげた。ベイビーが人を殺す道具の冷たい残滓で遊んでいる、と思うと虫酸が走ったのだ。ところがカイネネは、ベイビーにそれを返してあげたらといった。カイネネは榴散弾の破片を入れる空き缶をベイビーにあたえ、彼女にこんなこともいった――トカゲを罠にかける大きな子たちの仲間に入れてもらったら?

 「こういうインパクトを読者に与えたいから、こういう仕掛けを組みこもう。ストーリーや人物造形はそこから逆算で作って、あ、そうだ、非現実的な要素やギャグ・このキャラとこのキャラのロマンスも盛り込んだら面白いかもしれない」、……といった感じで作られる小説もあるが、『半分のぼった黄色い太陽』はそういう感じではない。まず先に、ある時代を過ごした人々がいて、それが語られる。

 

 問題提起も解決もなく、作り物の伏線や作り物の盛り上がりどころもない。まあ、なくはないのだけど*1、それがこの作品の良いところの中心部分ではない。

 ある社会状況の中で、人々が生きていることの様子を描き、それを面白エピソードやキラキラ表現やフィクションの仕掛けといった変化球ではなく、ただ、その世界で起きたことを語る。語りが積み重なっていくごとに、読者と本のなかの世界に親しみというか、信頼関係というか、そんな感じの厚みが生まれて、それを楽しむ*2小説だと思う。雰囲気としては朝ドラに近い。

 

オランナは空を見た。青く澄んでいる。空を見て、いま起きていることが現実味をおびた。夢に空が出てきたことはなかったからだ。

 

 最近、クーリエ・ジャポンという雑誌のカズオ・イシグロ特集を読んで、そこでマーティン・エイミスサルマン・ラシュディといった同世代の「上手い」作家と対比する形でカズオ・イシグロの良さが語られているのを見て、そういうことなんだよな、と思ったことがあった。

 僕は伝統的にマーティン・エイミスサルマン・ラシュディ寄りの作品を「すげー!!」と好んで読んできた側だったのだけど、最近はちょっと考えが変わっていて、やっぱりカズオ・イシグロ寄り、……チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの『半分のぼった黄色い太陽』もそのグループに属する作品なのだけど、じつはこっち寄りの作品ほうがいいなと思いはじめていたところだった。なので、今回の読書は自分の趣味史的にも大きなイベントになったのではないかという気がする。

 

 単純に絶対値でもとても良い小説なので、つぎ何を読むか迷っているんだったら、これでいいのではないでしょうか。おすすめです。

*1:作中に時系列どおりには語られない部分があって、それはちょっとサスペンスの効果を狙っているのかもしれない。

*2:内容は重いし、自分の人生に埋まっている罪悪感を掘り起こすような作品でもあるので、カジュアルな意味では楽しめない。

「夢中さ、きみに。」

 

 友人が「これめっちゃ良かったよ」とプレゼンしてくれるものをなにも知らないけど一旦全否定する、というのに最近はまっていて、ついこのあいだも「女の園の星」を「軽薄な漫画だ」*1と全否定してきたところだったが、そのあとべつのタイミングで同じ作者の出世作「夢中さ、きみに。」を読む機会があって、爆裂に面白かった。

 

 そのことを友人に話したら「いったん全否定するのやめたほうが、人生が豊かになって良いよ」と言われたが、それには「いや、そうやって人の意見を取り入れるのが成熟したオタク、みたいな風潮が世のなかを生きづらくさせているし、人間性の涵養のためには否定的なものであってもこだわりは貫いたほうが最終的にはプラス」と全否定した。マイブームはどうせ冷めるので、続いているうちはなるべく続けたほうがいい。

 

 変な人間を描写して愛でる、というフックをもつ作品である。全体としては短篇集だが登場人物が一部共通していて、前半の4つの話は変なやつ「林」くん、後半の4つの話は変なやつ「二階堂」くんに焦点が当たる。

 

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 まずはバイブスとギャグの質が良い。テンションはとてもローで、そのへんは僕が知っているなかだと「動物のお医者さん」が近いかもしれない。そしてギャグはめちゃくちゃ面白い。「街中にある文字の写真を撮ってつなぎ合わせて単語を作り、それをツイートする」という活動をしている仮釈放さんと、内言が多いタイプの文化系女子の話は読んでて声出して笑った。センスというよりは、密度の高い「練り」が込まれているタイプの面白さである。

 

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 (松屋さんのハンドルネームは「おいも3兄弟」であり、読んでいたときはその時点でもう面白かった)

 

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 後半の4つの話はもうすこしカップリングものとしての性質が強くなる。ただ、魅力的なキャラクターを描くものの、それを作品のなかで愛できることをしない抑制の美のようなところがあって、その上品さがバイブスの良さとギャグの面白さと合わせ技になってかろうじて傑作となっているという感じだ。

 

 「走れ山田!」のようにちょっとストーリーが足されている作品もあるが、面白いのはストーリー以外の部分である。演出面はとても上手で、その力を足掛かりにしてうまいお話も描けそうな感じはあるので、今後のキャリアに期待したい。

 

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 ここの「カーテンを閉めるセックスのメタファー」シーンの入れ方は良すぎて感動した。独特な空気の上品なギャグをやりながら、オタク的にエモい余白を押し出していくとこんなに良くなることがはっきりしてよかった。いろんなひとに真似されてほしい。

*1:なにも知らないので予想で言った。

EURO 2020 グループリーグを予想する 後編

 

 前編で説明をし忘れていたが、EUROというのは国の代表チームが戦うサッカーの大会で、ヨーロッパの国限定のワールドカップのようなものである。参加国は予選を勝ち抜いた24か国で、まずは4か国ずつ6つのグループに振り分けられて1回総当たりのリーグ戦を戦う。各グループの上位2チームがトーナメントラウンドに進出するが、そのままだと足りないので、各グループの3位チームを単純に勝ち点で比較して、上位の4チームが追加で決勝ステージに進む。

 

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Group D イングランドクロアチアチェコスコットランド

対戦順
イングランド vs クロアチア
スコットランド vs チェコ
クロアチア vs チェコ
イングランド vs スコットランド
クロアチア vs スコットランド チェコ vs イングランド

 イングランド代表は伝統的に勝負弱く、サッカーにあまり詳しくないひとが想像しているよりだいぶこういう大会での下馬評は低い。……のだが、今回に限ってはイングランド代表は黄金期を迎えつつあり、スタメンの多くが輝きを放つキャリアの最高の時期、……のちょっと手前くらいにいる。

 イングランドと同組にスコットランドが配属され、その上チェコにはプレミアリーグで活躍している選手がけっこういる、残るクロアチアも相手にとって不足はなし、とプレミアリーグを見ている延長でイングランドを応援している身としてはかなり楽しみなグループだ。

 

 どこのチームも応援しているので、なかなか平静な気持ちで予想をすることはできない。むしろ、そんな罰当たりな予想をする罰が当たってぜんぶ完全に外れてしまったとしてもそれはそれでいい、と思う。

 

イングランド vs クロアチア
スコットランド vs チェコ
クロアチア vs チェコ
イングランド vs スコットランド
クロアチア vs スコットランド チェコ vs イングランド

1位:イングランド 2位:チェコ 3位:クロアチア 4位:スコットランド

 

Group E スペイン・ポーランドスウェーデンスロバキア

対戦順
ポーランド vs スロバキア
スペイン vs スウェーデン
スウェーデン vs スロバキア
スペイン vs ポーランド
スロバキア vs スペイン スウェーデン vs ポーランド

 スペインを中心に回っていくグループであるが、今回はスペインはあまり盤石ではないので、とくにスペースを消して戦ってくるであろうスウェーデンには苦戦しそうだ。スウェーデンが1戦目なので、ここで勝ちを拾えるかが最初のターニングポイントになりそうだが、勝ちを拾える確率は5割を割っていると思う。

 ダイナミズムがありそうなスロバキアも、スウェーデンが難しそうだが、スペインとポーランドに対して勝ちを拾う展開が普通にある。ポーランドレヴァンドフスキが強すぎるけど、レヴァンドフスキにどうラストパスを送るかわからないので、善参加チームのなかで一番読めない感じがある。

 そういうランダムポーランドに対してもスウェーデンの固めるスタイルは強く当たれる気がする。実は突破最堅予想だったりして。

 

ポーランド vs スロバキア
スペイン vs スウェーデン
スウェーデン vs スロバキア
スペイン vs ポーランド
スロバキア vs スペイン スウェーデン vs ポーランド

1位:スウェーデン 2位:ポーランド 3位:スロバキア 4位:スペイン

 グループリーグびっくり脱落組はスペインと予想!

 

Group F ドイツ・フランス・ポルトガルハンガリー

対戦順
ハンガリー vs ポルトガル
フランス vs ドイツ
ハンガリー vs フランス
ポルトガル vs ドイツ
ポルトガル vs フランス ドイツ vs ハンガリー

 いわゆる「死の組」なのでなにか波乱を期待してしまうが、冷静に考えてドイツ、フランス、ポルトガルはどこも充実している。

 ドイツにはサイクルの終わりに差しかかっていること、フランスには直前のワールドカップ優勝のアヤ付き、ポルトガルにはウィングっぽい選手がいないのでベルナルド・シウバ、ジョタ、ブルーノ・フェルナンデスを2列目に起用するけどあんまり連携とれなくてクリスティアーノ・ロナウドもろともうまくいかないのがありそう、というそれぞれに脱落につながりかねない弱みがあるが、さすがにどのチームも決勝トーナメントで観たいのよ。無理やり三すくみ関係を考えるとフランス→ドイツ→ポルトガル→フランスという形だろうか。

 ハンガリーはさすがに無理なので3連敗だと思う。1回くらい(あるとしたら対フランスか)大量失点するかもしれない。

 

ハンガリー vs ポルトガル
フランス vs ドイツ
ハンガリー vs フランス
ポルトガル vs ドイツ
ポルトガル vs フランス ドイツ vs ハンガリー

1位:ドイツ 2位:ポルトガル 3位:フランス 4位:ハンガリー

 フランス1-0ドイツ、ドイツ3-1ポルトガルポルトガル2-1フランスでこの並びになると思う。

ローマの松

 

 今日も仕事をさぼりながら*1YouTubeでクサヴァー・シャルヴェンカのピアノ協奏曲3番を聴いていた。

 仕事をさぼって音楽を聴くとき、ふだんは音楽を再生しているブラウザはバックグラウンドに隠しておきイラレかなんかを開いて作業をしているふりをしている*2のだが、たまたま広告をスキップしようとするところで上司がうーんと伸びをし、僕の画面が視界に入ったみたいだった。

 

 画面には、こういう、五線譜が曲に合わせて移りかわっていくYouTubeクラシック動画が写っていた。

 

 上司が「おや?」と覗きこんできた感じが気配で分かったので、僕はバックグラウンドにブラウザを急いでしまおうとしたマウスの動きをやめた。いま、「YouTube見てなかったですよ」というふうにふるまうのは、自分が仕事をてきとうにこなして空き時間にYouTubeを見ていることに後ろめたさを感じている、というふうに映ってしまう。さぼりのコツは、堂々と当然のようにやることなのだ。

 

上司「へえ、○○(僕の名前)ってクラシックとか聞くんだ」

ぼく「まあ~、そんなに聞かないですけど、聞くときは聞くって感じですかね」

上司「俺はクラシックなんて一切聞かないな。……。でも、そういえば、俺昔会社のイベントでオーケストラを見に行ったんだけどさ。そのとき、なんか一曲だけ、すごい良かったんだよな」

ぼく「マジすか、熱いっすね」

上司「なんて名前の曲だったっけな……、めっちゃ印象に残って覚えてたんだけど思い出せん」

ぼく「あー、忘れるときは忘れますよね」

 そのときの会話はそんな感じで終了したのだが、そのあとすこしして、上司がチャットで送ってきたのが、レスピーギという作曲家の名前と、「ローマの松」という曲の名前だった。

 

 レスピーギは、名前をうっすら聞いたこともあるけれどとくに作品を聞いたこともない音楽家で、「ローマの松」というのはまあ初耳だった。名前の感じからしてイタリア人だと思ったので、「あ! 知ってますよその人。聴いたことはないですけど。たぶんルネサンス時代くらいの古い作曲家ですよね」と、知ったかぶりのチャットを返した。作曲家で有名なイタリア人は大体古い時代のひとである。

 

  最初の数小節を聞いて、明らかに現代寄りのテイストをしていたので、知ったかぶりをしてチャットまで送ったことのダサさを重く受け止めたが、同時にとても、僕にとっても「いいな」と思えるような曲だったので深く満足して感動した。

 ふだんそのジャンルに馴染みのない人が、1つか2つだけの例外で知っていて自分の琴線に触れたと感じて名前を憶えている、愛好家のサークルの外に名がとどろくほど有名なわけでもない作品、……というのを教えてもらってそれを見たり聞いたり読んだり感じたりして見るというのは希少で満足感のある体験だ。

 

 もし、べつにジャンルに馴染みはないけど、たまたま知っていて好きな、べつに有名ではない作品があるひとがいれば教えてくれるとうれしいです。

*1:仕事中に音楽を聴くのは音楽に集中できないのでしないことにしている。イヤホンをつけるのは、極力さぼっているときだけに努めている。

*2:べつに音楽を聴いているのを見られたからといってなにか言われるような風土の職場ではないのだが、それでも礼儀として。

EURO 2020 グループリーグを予想する 前編

 

 こちらの記事によると、日本でもスポーツベッティングが合法化に向けて動き出したらしい。日本での推定市場規模は年間7兆5000億円だという。

 

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 賭け事というのは、こちらの回で示したように僕はあまり好きではないが、これから前向きに取り組んでいこうとしている物事のひとつである。というわけで、未実現の7兆5000億円の市場へ貢献すべく、とりあえずEURO 2020のグループリーグの結果を予想することからはじめたい。

 自分の気持ち以上のなにかを賭けるわけではないが、(合法なシチュエーションで)お金を賭けるときも大事なのはお金と同時に気持ちを賭けることなのであり、その練習というわけである。

 

Group A イタリア・スイス・トルコ・ウェールズ

対戦順
トルコ vs イタリア 
ウェールズ vs スイス 
トルコ vs ウェールズ イタリア vs スイス
スイス vs トルコ  イタリア vs ウェールズ

 さすがにイタリアが強いように見えるが、残り3つのどれにも負けている絵は浮かぶので確実なことはなにもないグループに最終的には見える。

 残り3つのうち、イタリア相手に優勢をつかんだあと、局面をコントロールして耐えられそうなのはウェールズとスイス(ウェールズ>スイス)、しかし、イタリアは初戦をトルコに、……大きな確率で、たぶん勝つので、そのあとにスイス戦を落としたとしても深刻なクラッシュには陥らないのではないだろうか。

 最終的には、実力で強い国が勝ち抜けるグループと見た!

 

トルコ vs イタリア
ウェールズ vs スイス
トルコ vs ウェールズ イタリア vs スイス
スイス vs トルコ  イタリア vs ウェールズ

1位:イタリア 2位:スイス 3位:トルコ 4位:ウェールズ

 

Group B ベルギー・ロシア・デンマークフィンランド

対戦順
デンマーク vs フィンランド
ベルギー vs ロシア
フィンランド vs ロシア
デンマーク vs ベルギー
ロシア vs デンマーク フィンランド vs ベルギー

 ベルギーは優勝候補であり、トップオブトップの戦いのなかではバックラインに不安があるものの、この3か国相手では大きな問題にはならないのではないだろうか。(なにか起こせるとしたら、引き込んでカウンター作戦が一番うまくできそうなロシアか)

 フィンランドはチャレンジの大会になるけれど、テーム・プッキという、弱者の戦いをしないといけないときにも頼りになりそうな1topがいるので、アクシデントがなければ、勝ち点3をどこかでとる世界線もあると思う。

 個人的にもフィンランドはちょっと応援している寄りではあるので、フィンランドが健闘するという世界線で予想を組んでみた。

 

デンマーク vs フィンランド
ベルギー vs ロシア
フィンランド vs ロシア
デンマーク vs ベルギー
ロシア vs デンマーク フィンランド vs ベルギー

1位:ベルギー 2位:デンマーク 3位:フィンランド 4位:ロシア

 

Group C ウクライナ・オランダ・オーストリア北マケドニア

対戦順
オーストリア vs 北マケドニア 
オランダ vs ウクライナ
ウクライナ vs 北マケドニア
オランダ vs オーストリア
北マケドニア vs オランダ ウクライナ vs オーストリア

 振り分けられたどの国も周りを見渡して内心「よっしゃイケる!」と思っていそうなグループCである。緩やかな実力差はあるものの、どのカードにもこれと言った「勝つ理由」が見えない。

 あえて予想するなら、伯仲しているけれど展開としては見る人を引きつけない形で進み、終わるのではないでしょうか。

 なにか名勝負が起きそうな気配を漂わせつつ、お互いミスから決着、みたいな形で、オランダ、ウクライナが1勝ずつした状態で最終節に突入するも、最終節はウクライナオーストリアの直接対決があるのでオランダは勝ち抜けが確定する。最終節では前半20分くらいに北マケドニアがオランダ相手に先制、オーストリアウクライナに0-2で負けてて、北マケドニア3位浮上でGS突破の可能性がミリ単位であるか……!?

 と期待を持たせたところで、結局北マケドニアは試合終盤で追いつかれ、ウクライナとオーストラリアもなんやかんや3-3でドローみたいな。

 

オーストリア vs 北マケドニア 
オランダ vs ウクライナ
ウクライナ vs 北マケドニア
オランダ vs オーストリア
北マケドニア vs オランダ ウクライナ vs オーストリア

1位:オランダ 2位:ウクライナ 3位:オーストリア 4位:北マケドニア

 

 

(後編に続く)