2020-09-02 体を縮めて 体を縮めて僕は隠れている 新しく引っ越してきた団地の五階いつのまにかたたまれなくなった布団の空いた押し入れの中にドキドキしながら息を殺して待つ お母さんが鍋をのぞき込むのをやめて僕の不在に気付くのを それまでの間僕の退屈を紛れさせるのものはカーテンが夕日に透けてできる床の模様と もう家中に広がっているカレーのにおい