ラ・リーガ優勝!~19/20ラ・リーガ37節レアル・マドリーvsビジャレアル~

 

 とても強い。結局、リーグ戦の再開後は一度も負けることなく、駆け引きなどなにもなくバルセロナを振りきって優勝を決めてしまった。

 

 本来の本拠地であるサンティアゴ・ベルナベウが改修工事中のため、今節は「アルフレッド・ディ・ステファノ」というスタジアムで試合を行っているのだけど、これが14番目の「レアル・マドリーが優勝を決めたスタジアム」になるらしい。再開後は10連勝、これまでの失点はリーグ最少の23、得点を記録したメンバーは計21名、……数字を並べていくだけで話の種がいくつも作れてしまう。素晴らしい優勝でしたね。

 

 前節ひさしぶりに試したMF5名同時起用のクリスマスツリーシステムを止めて、今節はウィングを置く4-3-3。MFはもう今後何度見れるかわからないクロース、カゼミーロ、モドリッチの3名。この3人がとてもギャラクティックで、勝ち負け以上に試合を楽しんで観ることができた。

 とくになんどもリプレイされた、モドリッチからカルバハルへアウトサイドで蹴ったロングスルーパス。バーに当たったクロースのロングシュート。1点目の起点となったカゼミーロの読みと奪取。これが、レアル・マドリーのサッカーの楽しみですよね。

 

 2点目になったセルヒオ・ラモスのトリックPKのシーンもまさにレアル・マドリーだった。ふだん、レアル・マドリーでPKを蹴るのはDFのセルヒオ・ラモスなのだけど(DFがPKキッカーを務めるのはかなり珍しいけれど、ラモスは目立ちたがり屋なのでそうなっている。ふつうにPKがめちゃくちゃ上手いのでだれも文句はない)、得点王の可能性があるベンゼマ(こちらも問題なくPKがうまい)に蹴らせるんじゃないかな、と思ったら、ふつうにラモスがスポットに立って、「蹴らせてあげてもいいのになあ」と思っていたら、ラモスがボールを足の裏でずらして、走り込んできたベンゼマがキーパーを欺いてゴールを決めた! ……と思ったらだれの目にも明らかな反則(PKキッカーがボールに触れるまえに、その他のプレイヤーがペナルティエリア内に侵入する)を犯していて、PKは蹴り直しになった。

 なんでそんな遊びプレイするかな。……でもそれが非常にレアル・マドリーだ。

 

 そのあとふつうにベンゼマがPKを蹴って、ふつうにどんなキーパーでも取れないコースに取れない速度で蹴り込んでいて、遊びが通用しなかったらそのまま切り替えて正攻法で勝つ、っていうのもとても(強いときの)レアル・マドリーでした。

 

 そのあとメンディーの甘い守備から簡単に1点返されてしまうし、そのあとも同点のピンチを何度か迎えるけれど、そこはクルトワが憎らしいほどいいセーブを見せる。ヴィニシウスのスーパー突破からのアセンシオのゴールは幻になってしまったけど、そのまま逃げ切ってリーガ優勝でした。

 

 まずは一冠! ほっとしたね!