今年もデジっちのシーズンがやってきた

 

 サッカー、Jリーグはシーズン前のキャンプの時期にある。全員で体を限界まで追い込み、1シーズンを戦うための体づくりをすると同時に、チームとしての形を落とし込む大事な時期であるが、ファンにとってはニュースの乏しい退屈な時期である。

 

 やべっちF.C.公式チャンネルが公開している「デジっちが行く!」がなければ、の話ではあるが。

 

 「デジっちが行く!」では、選手にデジタルカメラを託し、その選手の目線からキャンプの様子をリポートしてくれるという長く続いている企画である。自分が応援しているチームであれば、オフショットや普段の練習の様子を見る機会はそれなりにあるものの、他のクラブのそういう様子を見る機会はほとんどないので、毎年毎年とても楽しみにしている企画である。今年からはなんと、YouTubeでも配信してくれるようになった。

 

 チームごとにカラーや雰囲気が見えて面白い。鹿島アントラーズのようにこういう企画にほとんど協力的でないクラブもあれば、みんなで企画を楽しんで面白い映像を届けようとしてくれるクラブもある。サッカー選手が片手間に、自分で考えて撮っている映像なので本格的に面白いということはなく、ややコンプラ的に無邪気なシーケンスも散見されるのだが、それはそれでユニークな面白さがある。

 

 FC東京編のハイライトは野澤大志ブランドン選手の一発ギャグの後ろでややウケしている高萩洋次郎選手だと思う。

 

 毎年毎年この企画に魂を込め、一定のクオリティをもつ映像をつねに世に送り出してきているクラブがこの川崎フロンターレである。地域と連携してユニークなイベントを打っていたりして、ただ強いだけでなく、応援して楽しい気持ちになれるようなクラブとしてのブランディングを行っている。そのフロントの方針が、選手にも伝わっているのだろう。

 

 プロデューサーの登里選手をはじめ、中村健剛、谷口彰吾、小林悠といったそれぞれの選手が楽しそうに映像をとっているのが見ていて心地よい。とくに圧巻なのが家長選手。寡黙で気難しい、というイメージをJリーグファンは彼に対して持っていたと思う。川崎フロンターレに移籍して、「デジっち」で大チョケしている彼の姿を見るまでは。

 

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 ただの欲しがりなんじゃん!

 

 ベガルタ仙台バージョンも、また違った良さがあって良かったですね。笑いを狙いに行くというよりは、カスタマーが本当に欲しがっていたところに物を届けているイメージ。木山監督を交えたバー当て対決はいい雰囲気だったし、沖縄の無人島を舞台にしたオフリポートもとても良かった。

 

 これからもどんどん新しい動画が入ってくるでしょう。楽しみにしています。