ノーベル文学賞をどれくらい読んでいるのか? 2

 

 

 前回、1901~1919年までのノーベル賞受賞者を振り返ったが、知らない方だらけであった。結局、読んだことがあったのは1913年受賞のタゴールひとりであったが、頑張ったほうだろう。このペースで行くと2019年までに6名ということになるが、さすがにそういうことにはならないだろうという自信があるので、このまま進めていく。

 

1920年
肖像 受賞者 国籍 ジャンル 備考
1920年 Hamsun bldsa HA0341.jpg クヌート・ハムスン  ノルウェー 小説 ノルウェー人として2人目の受賞者
1921年 Anatole France 1921.jpg アナトール・フランス フランスの旗 フランス共和国 小説  
1922年 Jacinto Benavente.jpg ハシント・ベナベンテ スペインの旗 スペイン王国 戯曲 スペイン人として2人目の受賞者
1923年 Yeats1923.jpg ウィリアム・バトラー・イェイツ アイルランドの旗 アイルランド 詩・戯曲 アイルランド人初の受賞者
英語での著作
1924年 Władysław Reymont.jpg ヴワディスワフ・レイモント ポーランドの旗 ポーランド 小説 ポーランド人として2人目の受賞者
1925年 George bernard shaw.jpg ジョージ・バーナード・ショー アイルランドの旗 アイルランド 戯曲 アイルランド人として2人目の受賞者
英語での著作
1926年 Grazia Deledda 1926.jpg グラツィア・デレッダ イタリア王国の旗 イタリア王国 小説 イタリア人として2人目の受賞者
女性として2人目の受賞者
1927年 Henri Bergson 02.jpg アンリ・ベルクソン フランスの旗 フランス共和国 哲学  
1928年 Sigrid Undset 1928.jpg シグリ・ウンセット  ノルウェー 小説 ノルウェー人として3人目の受賞者
女性として3人目の受賞者
1929年 Thomas Mann 1937.jpg トーマス・マン ドイツの旗 ドイツ国 小説  

 レイモントさんとかウンセットさんとかさっぱり聞いたことのない名前があいかわらず並ぶが、現代にも名の轟き渡っている有名人の名前も散見される。読んだことがあるのはイェイツひとりだけである。たしか、『塔』という名前の詩集を読んだことがありますが、なんの記憶も残っていない。かっこつけて読むんですけど、詩って難しいんですよ。

 ベルクソントーマス・マンを読んでいるひとはけっこういるかもしれません。僕は読んだことないです。これで計2名。

 

1930年代
肖像 受賞者 国籍 ジャンル 備考
1930年 Sinclair Lewis 1930.jpg シンクレア・ルイス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 小説 アメリカ人初の受賞者
1931年 Erik Axel Karlfeldt 1931.jpg エリク・アクセル・カールフェルト  スウェーデン スウェーデン人として3人目の受賞者
受賞前に死亡していたため死後受賞
1932年 John Galsworthy 2.jpg ジョン・ゴールズワージー イギリスの旗 イギリス 小説 イギリス人として2人目の受賞者
1933年 Ivan Bunin 1933.jpg イヴァン・ブーニン ロシアの旗 ロシア 小説 ロシア人初の受賞者
1934年 Luigi Pirandello 1934.jpg ルイジ・ピランデルロ イタリア王国の旗 イタリア王国 戯曲 イタリア人として3人目の受賞者
1935年   受賞者なし      
1936年 Eugene O'Neill 1936.jpg ユージン・オニール アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 戯曲 アメリカ人として2人目の受賞者
1937年 Roger Martin du Gard 1937.jpg ロジェ・マルタン・デュ・ガール フランスの旗 フランス共和国 小説  
1938年 Pearl Buck (Nobel).jpg パール・S・バック アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 小説 アメリカ人として3人目の受賞者
1939年 FransEemilSillanpää.jpg フランス・エーミル・シランペー  フィンランド 小説 フィンランド人初の受賞者

 だれも読んだことない……。大丈夫かなこの流れで。パール・バックさんやルイジ・ピランデッロは手に取りかけてやめたことがあるので、ひょっとしたらべつの世界線の僕は読んでいるかもしれない。とくにルイジ・ピランデッロは『月を見つけたチャウラ』という短編集が光文社古典新約文庫というおしゃれなレーベルから出ていて、表題作を立ち読みして、「これいいじゃん」と思って、本棚に戻して、他の本を買ったんですよね。おぼえてるわ…。

 惜しい、惜しすぎる。あのとき買わなかったばっかりにこんなところで悔しい思いをするなんて。

 

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 悔しかったので買いました。

 

1940年代
肖像 受賞者 国籍 ジャンル 備考
1940年   受賞者なし      
1941年   受賞者なし      
1942年   受賞者なし      
1943年   受賞者なし      
1944年 Johannes Vilhelm Jensen 1944.jpg ヨハネス・ヴィルヘルム・イェンセン  デンマーク 小説 デンマーク人として3人目の受賞者
1945年 Gabriela Mistral 1945.jpg ガブリエラ・ミストラル  チリ チリ人初の受賞者
ラテンアメリカ圏初の受賞者
1946年 Hermann Hesse 1946.jpg ヘルマン・ヘッセ スイスの旗 スイス 小説 ドイツ出身
1947年 André Gide.jpg アンドレ・ジッド フランスの旗 フランス 小説  
1948年 TS Eliot.jpg T・S・エリオット イギリスの旗 イギリス 詩・評論 イギリス人として3人目の受賞者
アメリカ出身
1949年 Carl Van Vechten - William Faulkner.jpg ウィリアム・フォークナー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 小説 1949年には受賞者がなく、1950年11月に49年度受賞者として決定[25]

 前半は戦禍に塗りつぶされているが、後半は豪華な名前が並ぶ。最初のふたりは日本での知名度はほとんどないっぽいですが、そのあとの4名はとくべつ文学に詳しくなくても知っていたりする名前でしょう。僕はヘルマン・ヘッセとT.S.エリオットを作品を通じて知っている。

 これまでのところ、僕が読んだことのあるノーベル文学賞作家は、これで合計4名になった。

 

次回