アーランド・オイエ

 

 まずはあるあるネタをひとつ失礼します。

 

 知らない名前のシンガーソングライターの曲を聞いていたらびっくりするぐらいよくて、しかも再生回数もそこそこ、めちゃくちゃ多いわけではないけれど少なくもないちょうどな感じであって、「うし!掘り出しもの見つけた!」って気持ちになって調べてみたら、有名でふだんふつうに聞くんだけどメンバー名までは把握していなかったバンドのメンバーのソロプロジェクトだったとき、「なんだ、これが良いのは当たり前じゃん…」となってちょっと冷める。

 

 失礼しました。

 

 最近そんな気持ちになったのがこの、アーランド・オイエさんというかた。Øという文字が使われているのでデンマーク人かノルウェー人っぽいな、という想像はつくが、実際にはノルウェー人。キングス・オブ・コンビニエンスで主にギターを担当している。

 

 一音目が流れた瞬間から好きになってしまったのがこちらのLa Prima Estateという曲でした。どう見てもラテン系の言語で歌われていてどういうことだと思って調べてみたら、アーランド・オイエさんは最近イタリアに住んでいて、それでこの曲はイタリア語で制作されたらしい。僕はイタリアのポップミュージックがむやみに好きなところがある*1ので、そういうところに惹かれたのかもしれない。

 

 フジファブリックの「MUSIC」を彷彿とさせるような、ちょうどいい多幸感と切なさ。ウェス・アンダーソンの映画みたいな小物遣いのMVもめっちゃ良いですね。

 

 こちらはもうすこし落ちついた曲で、歌詞は英語。

 

Loving you is like waiting for the rain to come
Loving you is like waiting for the rain to come
Loving you is like waiting for the rain to come
Loving you is like waiting for the rain to come

  さっきの曲とは違って抑制を効かせた作りで、最小限のことを繰り返すサビがかなり素敵。「Loving you is like waiting for the rain to come」ってそんなにポエりきったセリフでもないと思うんだけどそれが逆に最高にポエジーでクールですね。